住宅相続時の税金について
母親が居住している住宅について、建て替えを考えています。
現在は土地も建物も母親名義です。
資金を娘が全額出して娘名義で建てた場合と、母親が全額出して母親名義で建てた場合では相続時の税金はどのように変わりますか?
娘は既婚で主人名義の自宅を所有しており、母親とは別居しています。
月に1〜2回程度様子を見に帰っていますが、今後もしばらくは同居の予定はありません。
よろしくお願い致します。
税理士の回答

相続税申告が必要になるかどうかに拠りますね。
申告が必要になる可能性があるのであれば、母名義とした方が相続財産の圧縮に繋がります。
申告が不要であれば、母の手元資金を残した方が今後の生活上安心でしょうから、娘名義とするのも一案です。

住宅の相続税評価額(固定資産税評価額)は、一般的には建築価額の5割前後になるケースが多々あります。それを前提に考えますと、お母様が資金を出されて建築された方が、相続税の節税効果にはつながります。
仮にお母様が預貯金を5000万円お持ちで、そのうち3000万円を建築資金に充ててその建物の相続税評価額が1500万円であった場合、
① お嬢さんが建築資金を出された場合のお母様の預貯金(相続税評価額)は5000万円のままですが、
② お母様が建築資金を出された場合の相続税評価額は、預貯金残高2000万円と建物1500万円の合計3500万円に減少します。
現在は別居とのことですが、将来、お嬢さん家族がお母様のご自宅に転居して同居し、その後そのご自宅をお嬢さんが相続する場合には、特定居住用としての小規模宅地の減額特例(330㎡まで80%減)を適用することができることになります。

お母様名義のほうが相続税の節税に有利と思います。
建物の相続税評価額(固定資産税評価額)は、5割程度となるケースもあります。
条件により、小規模宅地の特例(8割減で2割評価、上限330㎡)も使えます。
最低限のリフォーム等で建て替えしないで、将来の介護費用に備えるという選択肢もありますが。
ご回答ありがとうございました。
参考にさせて頂きます。
本投稿は、2018年06月22日 15時28分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。