相続税対策、法定相続人でない私が相続する場合
妻の母と同居し3人暮らしです。ただし2世帯です。妻の父は15年前に他界しました。今3人が住んでいる家と土地は妻の母のものです。妻は叔父から家と土地を相続し持家がある状態です。私は持家はありません。妻には妹がいて、妻の母の子どもは、この2人です。質問です。妻の母が亡くなった後、3人が住んでいる家と土地を相続する場合、妻が相続する場合と、妻の母に遺言を書いてもらい、この家に同居している私が相続する場合と他に持家のある妻が相続する場合とどちらが相続税対策になりますか?
税理士の回答
相続税がかかる場合です。
質問者が養子になると、基礎控除が増えて、税率が下がるために節税になります。

同居している3人とは、ご相談者様、奥様、奥様のお母様であるとして回答いたします。
ご相談者様と奥様どちらが取得していただいても小規模宅地等の特例は適用できますが、下記2点より奥様が相続することをお勧め致します。
① ご相談者様が遺贈により取得すると、奥様の妹と相続税の申告をすることになる。
これは仲が良ければ問題にならないでしょう。
② 登録免許税の負担。
遺贈は2.0%、相続なら0.4%と、所有権移転登記をするときの登録免許税の負担に差があります。
関連しての質問です。家と土地の相続税についてですが、形式上、妻の母と別居して持家をもっている妻と妻の母と同居して持家をもっていない私(養子縁組していない)では、土地と家を相続した場合、どちらの相続税がたかくなりますか?

小規模宅地等の特例に関するご質問かと思います。
特例の要件における同居か別居かは実質で判定しますので、書類の上における形式的な住民票の住所は重要ではありません。
また、小規模宅地等の特例は親族であれば適用できますので、ご相談者様でも奥様でも適用できます。
なお、同居親族であれば、住んでいる家以外に家を持っていることは関係ありません。
つまり、特例を適用する上では、ご相談者様が遺贈により取得しても、奥様が相続により取得しても差は生じません。
ただし、相続税には1親等の血族以外の方については、相続税を2割加算する規定がありますので、税負担を抑えるのであれば、先の回答の登録免許税も含めて、奥様が相続するのが有利です。
したがって、相続税の負担が多くなるのは、ご相談者様が遺贈を受けた場合です。
国税庁HP: 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4124.htm
国税庁HP: 相続税額の2割加算
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4157.htm
本投稿は、2021年08月18日 02時00分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。