祖父より家を建てるために土地を譲り受ける際の注意点について
現在家を建てる計画を立てていたところ、妻の祖父が土地を譲ってくれるという話が上がりましたが、相続税など何がどのようにかかるのか全くわからず申し出を受けていいものかぢうか迷っています。土地を譲り受ける際の税金(相続税?)、それに対する対策について教えて頂けないでしょうか?
税理士の回答

お祖父様がご健在の内に相談者様や奥様に土地を譲って頂くと、贈与税が課されますのでご注意ください。
仮に、お祖父様がお亡くなりになった時にはお祖父様の相続人(第1順位としてはお祖父様の配偶者と子供)に相続する権利があります。そのため、相談者様の奥様が相続人でない場合には、お祖父様の遺言書がない限り奥様が土地を直接譲って頂くことは出来ません。
その場合には、奥様のお父様かお母様のどちらか(お祖父様の子供に当たる方)が一旦相続し、その後、将来において奥様が相続で取得するという流れになります。
メールでのご説明では限界がありますので、一度、専門家に面談でご相談された方が宜しいと思います。
以上、宜しくお願いします。
まず相続税は、人が死亡した際の遺産を相続した人に課される税です。一方贈与税は、死亡に関係なく人から他の人に財産を贈与(無償譲渡)した場合に、受贈者(もらった人)に課される税です。
そして相続税は一般に税率は低いといっていいでしょう。いやむしろ、9割以上の遺族には相続税は課せられていません。ところが、贈与税の税率はかなり高いため、高額な資産を受贈すると高い贈与税が課されます。
その意味から、うっかり奥様の祖父が土地を贈与を受けると、軽く数百万円の贈与税が課されるでしょう(土地の価値が1,000万円以上の場合)。
したがってその土地を譲り受けるには、祖父の相続発生(死亡)による遺産として取得する必要があります。しかし貴方(奥様も)法定相続人(原則として祖父の配偶者やその子)ではありませんから、相続取得するには祖父にその旨の遺言書を書いてもらうことが必須となります。
しかし心配性の私は、その土地を貴方が取得することに、祖父の相続人らは納得しているのかどうかが気になります。つまり祖父の介護等を担っている等の事情があり、相続人らもそれらを理解しているのであれば問題ありませんが。
そうした問題がないのであれば、祖父からその土地を無償で借りることにより、ご自宅を新築すればよいと思います。そして祖父が亡くなった際に名義を移せばいいでしょう。
一方、そうした事情もないまま、遺言書にそのようなことが書かれてあれば、本来の相続人はおいそれと納得せず、紛糾してしまうように思います。いやそれ以前に、そうした状況にあるのであれば、祖父自身がすんなりそのような遺言書を書いてくれるかどうかも疑問となります。
以上のとおり、税の負担を含め全体像を十分把握されることが必要であろうと思うしだいです。
本投稿は、2017年05月10日 19時15分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。