遺留分を不動産で渡す場合の税制
ある雑誌に記載の事例について、質問です。
遺産、自宅不動産のみ、評価2億円
法定相続人、妻なし、長女と長男のみ
遺言、全ての財産を長女に
遺留分、長男1/4分について
2019年6月まで不動産を共有名義とし、長男1/4、長女3/4で可。
現在、遺留分は原則現金、5千万円長女が長男に支払う必要。現金がなく、不動産を長男:長女で1:3に共有とした場合、不動産1/4を5千万で売却したとみなされ、譲渡所得税が課税される。
質問、このケースの場合、遺言と遺留分双方に配慮した遺産分割協議を行い、不動産を1:3に分けることは可能か?
またその場合の課税関係はどうなるか?譲渡所得税は掛からなくなるか?
税理士の回答

遺言は被相続人の一方的な行為のため、遺言により財産を取得することとなる者は、遺言の放棄をすることができます。
遺言の放棄をすれば、その財産を含めて遺産分割することになるため、相続人全員が同意すれば「不動産を1:3に分けること」は可能です。
ただし、遺言を放棄していますから、本来は均等に遺産分割協議をすることが基本です。
遺産分割協議で分割すれば、譲渡所得は発生しません。
雑誌には、遺留分のために土地を1/4渡すと所得税が課税されると書いてあったのですが、相続人がお互い納得して遺産分割協議をできるのなら、回避可能なのですね!
ありがとうございました。
本投稿は、2022年06月13日 08時37分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。