死亡退職者の年末調整に係る扶養控除
社長が6月に亡くなり、6月時点で死亡退職として年末調整を行いました。
その際、基礎控除48万と配偶者控除38万、扶養控除38万を反映させて年末調整を
しました。
しかしながら、今期の社内全体の年末調整の際にいくつか疑問点が出ています。
①亡くなった社長の奥様が代表者となったのですが奥様の年収が200万程です。
配偶者控除ではなく配偶者特別控除になるのでは?
②社長の二男が扶養の対象で38万控除でしたが二男は7月に当社を退職し
すぐに別の会社に就職されています。年収にもよりますが扶養控除の対象外では?
③死亡退職で年末調整はしましたが、社内全体の年末調整時には死亡時の社長の
所得控除の状況が変わっているのでは?
④死亡退職時には全額源泉の還付だったのですが、扶養控除等の状況に変化を
反映させないといけないのであれば還付が大きすぎるので納税が発生する
はずです。12月1日以降の基礎控除も含めて確定申告すべきでしょうか?
税理士の回答
山口勝己
6月の死亡退職時に行った年末調整の内容を、現時点で修正する必要はありません。
死亡退職者の所得控除は、「死亡した時点の現況」で判定するのが原則です。その後、ご家族の状況が変化しても、故人の年末調整には影響しません。 (所法83、84、85、所基通83~84-1)
ご質問の4点について解説します。
1. 奥様の配偶者控除について
判定時期: 納税者(社長)が死亡した時点(6月)の状況で判定します。
判断: 6月時点の見込み年収が基準内であれば、配偶者控除で正解です。社長の死亡後に代表者となり年収が増えた事実は、6月時点の判定には影響しません。
2. 二男様の扶養控除について
判定時期: 社長が死亡した時点(6月)の現況で、二男様が扶養親族の要件(生計を一にしている、年収基準以下など)を満たしていれば控除対象となります。
判断: 7月に別の会社へ就職したとしても、「6月の死亡時」に扶養に入っていたのであれば、社長の年末調整における扶養控除は有効です。
3. 社内全体の年末調整時の状況変化
死亡退職者の年末調整は、退職(死亡)の時に完了しています。
12月の年末調整は「12月31日現在、会社に在籍している人」が対象です。すでに6月に精算が済んでいる社長の所得控除を、今の状況に合わせて再計算(修正)することはありません。
4. 確定申告(準確定申告)の必要性について
会社側の対応: 6月に正しく計算・還付を行っていれば、会社としての処理は完了しています。
相続人側の対応: 社長の所得が「給与のみ」であり、会社で年末調整が済んでいるなら、原則として準確定申告は不要です。
もし社長に不動産所得など給与以外の所得があったり、医療費控除等を追加で受ける場合は、相続人が準確定申告(死亡から4ヶ月以内)を行う必要がありますが、それも「死亡時までの状況」に基づきます。
お忙しい時期にが回答ありがとうございます。
年末調整に関しては現況に変化があっても死亡時時点で計算する為、特に変わった事は
しないという事ですね。理解出来ました!
山口勝己
参考になって良かったです。よろしくお願いいたします。
本投稿は、2025年12月27日 11時54分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







