金地金を借り、売却した場合の会計処理、仕分けについて
会社が社長の保有する金地金を一定期間借りて運用し、所定の期限に同量の金地金を返却する契約をしました。
借りている間に売買を行って運転資金にする目的です。
金地金を借りた時は、手元には金地金の棚卸資産と返済義務としての負債がその時点の時価で計上されると思っています。
これは間違いでしょうか。
その後売却したとすると売却時には、どのような仕分けになりますでしょうか。
税理士の回答

こんにちは。
「社長」と仰ってるので、個人ではなく法人の話ですね?
「棚卸資産」と仰ってますが、金地金の運用を事業目的とした法人ですか?
上記の質問がYesであるという前提でお答えします。
トレーディング目的で保有する棚卸資産として時価評価することとされており、これは法人税法上も認められています。仕訳は単純に考えれば良く、次のようになります。
(例:100,000円で購入、期末は110,000円、売却時は130,000円)
購入仕訳:棚卸資産 100,000 / Cash 100,000
期末評価:棚卸資産 10,000 / 売上高 10,000
期首洗替:売上高 10,000 / 棚卸資産 10,000
売却仕訳:Cash 130,000 / 売上高 130,000
売上原価 100,000 / 棚卸資産 100,000
また、法人と社長の間の具体的な契約内容はわかりませんが…単に金地金を返却するというのであれば、負債を時価で貸借対照表に計上することは自然です。問題ありません。
ご回答ありがとうございます。
大変参考になります。
さて、今回のケースでは、法人がその社長から金地金を借ります。
借りた金地金を売買し、一定期間後に返却することを想定しております。
主な理由は、運転資金を調達したいところ、目先は金地金があり、
これを現金化する手間やコストは法人が負担するべきという考えからです。
そうすると、ご回答いただいた購入仕分けの部分なのですが、
実際には「借りる」という行為になります。
借りるという行為部分について、どのように仕分けを行うべきでしょうか。

こんにちは。
金地金を借りる行為が資金調達であれば、私の申し上げた仕訳は違和感があります。
想像するに、おそらく非上場会社ですよね?
税務上の益金損金を気にされているのであれば、次のような仕訳にしてはいかがでしょうか。
(例:100,000円で借入・売却、期末は110,000円、返還時は130,000円)
借入仕訳:未収入金 100,000 / 未払金 100,000
金売却時:Cash 100,000 / 未収入金 100,000
期末評価:評価損 10,000 / 未払金 10,000
返還仕訳:評価損 20,000 / 未払金 20,000
未払金 130,000 / Cash 130,000
本投稿は、2022年11月29日 11時48分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。