会社使用の自宅 火災保険 経費計上
私個人名義の自宅を100% 仕事で使用しております。
私はこの会社の代表をしており、別の場所に自宅を構えています。
この仕事場の火災保険や地震保険は会社として経費計上できるのでしょうか。
ちなみに会社から私に家賃は発生しておりません。
ご回答よろしくお願いします。
税理士の回答

上田誠
1. 原則的な考え方
会社の経費にできるのは、会社が契約し、会社が負担する費用です。
いまのように「保険契約者=代表個人」のままだと、会社の費用として処理するのは難しいです。
国税庁の取扱いでも、法人が所有または賃借している資産にかかる保険料のみ経費算入可能とされており、所有者が代表個人のままでは法人経費に落とせません。
2. 実務的な対応方法
以下のどちらかの形をとれば、会社経費にできます。
① 会社が家賃を支払い、賃貸借契約を結ぶ
• あなた個人が貸主、会社が借主として「事務所家賃」を設定
• その場合、会社は「家賃」を経費にでき、あなた個人は「不動産所得」として申告
• そして建物にかかる火災保険や地震保険は「大家(あなた個人)」が負担するため、法人の経費ではなく 大家側の必要経費になります
② 建物を会社に貸し付けず、会社名義で保険を契約する
• 所有権はあなた個人のままでも、会社名義で保険契約を締結できる場合があります(保険会社の承諾が必要)
• この場合、法人が直接保険料を支払うので、法人の経費算入が可能です
3. 現状(家賃ゼロ・個人契約の保険)のままでは?
• 会社から家賃を払っていない以上、保険料は「個人の支出」であり、法人経費にはできません。
• 法人経費にしてしまうと「役員への経済的利益供与(役員賞与)」とみなされるリスクがあります。
4. おすすめの整理
• 経費化を重視するなら:家賃を設定して賃貸借契約を結ぶ → 家賃を法人経費にできる。保険料は大家である個人の経費。
• どうしても保険料を法人経費にしたいなら:保険契約自体を法人名義に切り替える。
とても分かりやすい説明で十分に理解ができました。
おすすめの整理まで教えていただき感謝申し上げます。
できれば私の所得は増やしたくないので、まずは 保険会社さんに確認をしてみます。
ありがとうございます。
本投稿は、2025年09月10日 16時36分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。