忘年会で外注先に渡す現金or商品券は経費に計上できますか?
従業員と外注先とで忘年会を毎年しています。(当社は法人です)
今まではなかったのですが、今年は売上が順調なので外注先に
何か還元してあげたいのですが、忘年会で現金もしくは商品券を
5万~10万をお渡ししたいと思っています。渡し先は10名程です。
これは交際費にしても問題なさそうですか?
税理士の回答
上田誠
外注先へ現金・商品券(5~10万円)を忘年会で渡す行為は「交際費」として処理して差し支えございません。
例えばですが10万円を10名に渡す行為で計100万円が損金算入する事は可能という
事でしょうか?
領収書は貰えないので判取り帳などのリストを作成し、そこにはサインは貰おうと思っています。
また金額的に社会通念上という問題はクリアできていますか?
税務署に指摘されるのかどうかも気になっております・・・。
一般企業であれば普通にあるようなできごとでしょうか?
結論
10万円 × 10名=100万円でも、原則として全額を「交際費」として損金算入は可能です。ただし、「現金・商品券」で渡す場合は税務調査リスクは高めで、交際費否認ではなく「給与・外注費・寄附金」への性質変更指摘が実務上の争点になります。
判取り帳(支給リスト)だけでは証拠としてはやや弱く、補強資料が必要です。「一般企業でも普通にあるか?」という点では、“あるが、税務的には一番突っ込まれやすい形”という評価になります。
理由① 100万円まとめて損金算入できるか
法人税法上、交際費は「事業に関係のある者に対する接待・贈答その他これらに類する行為のために支出する費用」(法人税法61条の4)
に該当すれば金額上限なく交際費です(中小法人でも「交際費枠」自体は損金)。
したがって
外注先(取引関係者)
忘年会という事業関連行事
還元・関係維持目的
が明確であれば、形式上は100万円すべて交際費計上は可能です。
理由② ただし「現金・商品券」が危ない理由
税務調査では、ここが必ず見られます。
税務署の典型的な見方
現金・商品券→ 「接待」ではなく「経済的利益の供与」
忘年会の場であっても→ 実質は報酬・謝礼・キックバックでは?
その結果、次の指摘リスクがあります。
外注費の追加支払では? 源泉徴収漏れ指摘
実質給与では? 役員・従業員給与認定
取引対価と無関係 寄附金認定(損金限度あり)
※ 交際費そのものが即否認されるというより、性質変更が怖いです。
理由③ 証拠(判取り帳)について
判取り帳を作るのは最低限としては良い判断ですが、それだけでは弱いです。
最低限そろえたいもの
支給リスト(氏名・金額・日付・サイン)
忘年会の開催案内・社内稟議
「取引先への謝意・関係維持目的」と明記した社内メモ
(可能なら)商品券の購入控え
※ 領収書がないこと自体は違法ではありませんが、「なぜ現金なのか」を説明できないと危険です。
理由④ 社会通念上どうか?
5~10万円/人はグレーゾーン
外注先との年間取引額が大きいならまだ説明可能
小規模取引先・個人外注が多い場合は高額認定されやすい
税務署の感覚としては
「食事+記念品」ならOK
「現金・商品券を配る」は“報酬っぽい”
が実務的なラインです。
ご提案
もし可能なら、次の形が安全度が段違いです。
現金 → ❌
商品券 → △
会食+記念品(会社名入り・金額抑えめ) → ◎
どうしても金銭的還元をしたいなら
外注費として正式に支払う
源泉徴収・支払調書までセットで処理
→ 税務調査では一番説明しやすいです。
本投稿は、2025年12月08日 08時57分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







