商品券を使用した場合の税務上の扱い
会社として受領した商品券を社員の懇親会費に使用した場合の税務上の注意点を教えてください。
受領した時は 会社は貯蔵品/雑収入 の仕訳を計上します。
ある社員が懇親会費を立て替えて支払って、その精算として商品券をもらった場合、これは給与課税になるのでしょうか?
立替精算なので給与課税にはならないと思ったのですが、立替精算でも商品券を渡すと給与課税になると聞いたこともあります。
商品券を売却してそのお金を立て替えた社員に渡す場合は給与課税にはならないですよね?
税理士の回答
山本快夫
お世話になります。
その懇親会費が会社の必要経費であるという前提とします。
従業員が立替した会社の必要経費を、会社が精算払するときに、現金でも現金等価物でも、給与課税されません。
仕訳は、前提の場合は、立替金/貯蔵品となります。
例えば、給与の未払金の一部を商品券で精算払しても、さらに給与課税される理屈にはなりません。(労働法の問題は無視します)
あと、商品券にもよりますが、従業員が立替した金額よりも目減りしがちなことが、個人的には気になります。
少しでもご参考になれば幸いです
ありがとうございます。勉強になりました。
商品券の立替精算は給与課税されるリスクは残ると考えます。理由は以下のとおりです。
所得税法第36条第1項(収入金額)
各種所得の金額の計算上収入金額とすべき金額は、その年において収入すべき金額であり、金銭以外の物又は権利その他経済的な利益をもって収入する場合には、その経済的利益の価額とされます。
所得税基本通達36-15(経済的利益)
「経済的利益」には、物品その他の資産の譲渡を無償または低い対価で受けた場合におけるその資産の時価相当の利益が含まれます。
所得税基本通達36-30(レクリエーション費用の非課税)
使用者が役員または使用人のレクリエーションのために社会通念上一般的に行われていると認められる行事の費用を負担することにより受ける経済的利益については、役員だけを対象とする場合や、不参加者に金銭を支給する場合を除き、課税しなくて差し支えない、とされています。
商品券の立替精算が課税リスクを持つ理由
懇親会(レクリエーション)の費用精算は、通達36-30により原則として非課税です。ただし「費用の精算」として商品券(現物)を渡す場合に問題が生じます。
ポイントは「何の対価として商品券を受け取ったか」です。
懇親会費の立替は、社員が会社の費用を一時的に立て替えた債務の弁済です
現金で精算すれば単純な費用精算であり、給与の概念には入りません
しかし商品券で渡すと、通達36-15(1)にいう「物品の無償譲渡」の形式をとることになります。
更に商品券は「金銭と同等」か? という問題もあります。
所得税法上、商品券・ギフト券は有価証券ではなく物品として扱われます。通達36-36は有価証券の評価規定ですが、商品券はこれに該当せず、換金性が高い現金同等物として給与課税の対象になりやすいと解されます。
実務上、税務調査では「立替精算の名目であっても、商品券を個人に交付した場合は経済的利益の供与」と認定されるリスクがあります。これは、商品券が自由に使用・転用できる点で純粋な費用精算(実費弁償)と異なるためです。
本投稿は、2026年06月08日 19時38分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







