インフルエンザ予防接種代の会社の経理処理について
インフルエンザ予防接種の経理処理について2点質問させていただきます。会社でインフルエンザ予防の為にワクチン接種を推奨しており、接種した従業員については会社が福利厚生費として全額負担するとしています。精算方法は従業員各自が接種した後に、会社に経費の精算を行うという流れです。
質問1)
領収書の宛名が個人名になっていますが、従業員が立て替えた経費の精算なので、領収書の宛名が個人名であっても問題はないのでしょうか。それとも宛名は会社名にしてもらう必要があるのでしょうか。
質問2)
領収書にT番号の記載がない場合、会社の経理処理として税率10%で処理してはいけないのでしょうか。インフルエンザの予防接種は、健康保険の適用外となるため、原則として消費税10%が課税されるのでT番号の有無に関わらず10%で処理しても問題ないという認識は誤りでしょうか。
税理士の回答
1.本来は会社名であるべきですが、宛名が個人名であっても問題はないと思います。
2.原則としてできません。仕入税額控除を受けるには登録番号を含む適格請求書の保存が必要です。
質問1)そのお方が従業員ということが証明できれば大丈夫です。従業員名簿や賃金台帳などで確認できると思います。
質問2)残念ながらT番号がないと10%で処理できません。ただ、その医療機関がインボイス制度に参加していることが分かっていて、T番号の記載がないだけの場合には、貴社でそのT番号を記載し、その領収書をその医療機関に見せて了承を得られれば、10%で処理できます。
山本快夫
お世話になります。
ご質問に対する回答)
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回答1)
従業員が貴社に所属していることが明らかとなる名簿や当該名簿の保存が併せて行われているのであれば、宛名に従業員名が記載された適格簡易請求書と、当該従業員名簿等の保存をもって、貴社は請求書等の保存要件を満たすこととして、仕入税額控除を行うこととして差し支えないとされています。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/94-2.pdf
もし、従業員名簿等がなく、立替払を行う者である従業員を特定できない場合には、宛名に従業員名が記載された適格簡易請求書と、従業員が作成した立替金精算書の交付を受け、その保存が必要となります。
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回答2)
インボイスに不備があり、医療機関がインボイス登録している前提で、買手側の正しい対応として、以下が考えられます。
対応① 売手に正しいインボイスを交付してもらう。
対応② そのインボイスの誤りの内容を、買手自ら修正・補完しつつ、その旨を売手へ確認を受けることで、適格請求書及び修正事項を明示した仕入れ明細書等(正しいインボイス)となります
確認の受ける方法は、電話でも構いません。確認を受けたことの証として、例えば「訂正事項につき 10月16日にTELにて先方確認済」のような記載で足りるとされています。インボイスは買手による修正だけでは認められず、この確認・修正が必要です。
なお、インボイス制度導入前の「区分記載請求書等」の要件は満たしていると考えますので、経過措置(いまですと70%控除)を選択できます。「区分記載請求書等」の要件を満たしていない場合は、買手が記載事項を追記修正するだけで足ります。
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他の方のアドバイスも参考になさってください。少しでもご参考になりましたら幸いです。
相亰俊信
お世話になります。
結論として、質問1は個人名宛ての領収書でも、立替精算の記録とあわせて保存すれば問題ありません。質問2は、10%の課税仕入れとして区分すること自体は正しい認識ですが、T番号(登録番号)がない領収書では仕入税額控除(支払った消費税を納める税額から差し引くこと)が全額は認められない場合があります。
質問1について
法人税では、宛名よりも会社の業務のために負担した費用かどうかが重視されます。消費税のインボイス制度では、従業員が立て替えた場合、従業員宛ての適格請求書(インボイス)に加え、会社の負担であることがわかる立替金精算書などを保存すれば、会社の仕入税額控除に使えるとされています(国税庁「インボイス制度に関するQ&A」の立替金の問)。従業員ごとの精算書や経費精算の記録を領収書と一緒に保存しておくとよいと思われます。
なお、全従業員を対象に一律の基準で会社が負担する予防接種代は、通常、福利厚生費として扱われ、従業員の給与として課税されることはないと考えられます。
質問2について
インフルエンザの予防接種は公的医療保険の対象外のため、消費税法別表第二第6号の非課税となる医療には当たりません。したがって、税率10%の課税取引という区分は正しい認識です。
ただし、令和5年10月以降は、仕入税額控除を受けるには原則としてインボイスの保存が必要です(消費税法第30条第7項)。T番号がない場合の取扱いは次のとおりです。
・医療機関が登録事業者であれば、記載漏れの可能性があるため、修正した領収書の交付を依頼できます。
・登録事業者でなければ、経過措置により令和8年9月までは仕入税額相当額の80%を控除できます(平成28年改正法附則第52条)。その後の割合は段階的に引き下げられる予定です。
・御社の基準期間の課税売上高が1億円以下などの要件を満たす場合、税込1万円未満の仕入れはインボイスがなくても帳簿の保存だけで全額控除できる少額特例があります(同附則第53条の2、令和11年9月まで)。
・簡易課税制度や2割特例を選択している場合は、インボイスの有無は控除額に影響しません。
会計ソフトで入力する際は、「課税仕入10%」のうち「適格請求書なし(80%控除)」などの区分を選んでいただくと、上記の経過措置が正しく反映されます。
本投稿は、2026年10月16日 00時51分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







