海外企業の日本子会社の計上
経理担当ですが、会計士さんの秘書から、売上と仕入の計上が不審だと言われ戸惑っています。
海外企業の日本子会社で、製品を日本に販売する拠点です。
製品は海外から顧客へ直送されるので、売上も仕入も後ほど本社から連絡が来たものを計上するのみです。
売上は指示された金額で本社宛てに作成します。内訳は日本企業への製品売上です。仕入は関連企業から請求書が届きます。
ただ当社と、本社・関連企業との間で金銭の受け払いはなく、売掛と買掛を立てて終了です。
資金は本社からの送金です。売掛と買掛が別々に溜まり続けるため、本社に精算をお願いしている、というところです。
当社が精算の仕方で損しないよう会計士さんに相談したのですが、売上と仕入の計上方法が税務署から指摘されないか心配だと言われました。
どの辺が問題なのか分からず、噛み砕いて説明して下さる方いらっしゃいますか?宜しくお願いします。
税理士の回答

会計士の懸念事項は以下の点と推測されます。(あくまでも、質問文から想定される問題点を推測しているだけであるため、会計士本人にご確認されるのがよろしいかと思います。)
「伝票と商品の動きが整合していないのではないか?(計上のタイミング)」
本社からの売上計上の連絡及び関連会社からの請求書受領のタイミングが、モノの動き(国内の購入者)に一致しており、そのタイミングで売上仕入を同時に計上していれば問題はないです。しかし、本社への売上計上と関連会社からの仕入計上のタイミングが、モノの動きと一致していない場合(決算期をまたぐズレが発生)、税務上のリスクとなる可能性があります。
なお、質問から移転価格の問題が発生する可能性(売上・仕入の価格設定)も考えられます。
本社への売上と関連会社からの仕入れの差額が国内の所得になります。質問中の本社はおそらく100%親会社と思われますので、その場合、売上単価及び仕入れ単価の設定次第で、国内所得を海外所得に付け替えることが可能となります。そのため、本来は、国内の同業他社の利益水準等を考慮して単価設定を行い、税務署への説明資料を準備する必要があります。会計士が、国内の利益率を見て、同業者と著しく異なるため、問題と思った可能性が考えられます。
移転価格というのを自分なりに調べてみました。なるほど凄く納得のいく説明ありがとうございます。よく分かりました。会計士というと敷居が高く質問がしづらくて、助かりました、まことに有難うございます。また何かありましたら宜しくお願い致します。
本投稿は、2019年11月07日 14時44分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。