福利厚生費(養老保険)の処理について
養老保険の会計処理についてお尋ね致します。
現在弊社では、正社員の方については就業規則に退職給付規定に則り退職金の積立を行っております。
今回、非正規従業員の福利厚生の充実の為、保険会社より「養老保険」の提案が有り、養老保険を利用した退職金規定の作成を検討中です。
(生存(退職時)=法人、死亡保険金=社員家族)
保険会社資料を確認の所、1/2は資産計上、1/2は「福利厚生費」にて損金算入出来るとの記載が有りますが、全従業員が対象では無い為に「給与」認定されるのではないかと危惧しております。
弊社上席に確認した所、正社員には既に退職金規定が有るのだから、非正規従業員のみを今回対象とした場合でも、経済的利益にはあたらない為「福利厚生費」で大丈夫ではないか・・・との見解ですが、問題はないのでしょうか。
弊社の全従業員は160名おり、その内非正規従業員は25名の為、大多数が今回の養老保険の対象外にあたります。
お手数お掛けしますが、ご助言頂けると幸いです。
宜しくお願い致します。
税理士の回答

田中聡一
おはようございます。あくまでも文面から分かる限りですが、当職の見解を述べさせて頂きます。
養老保険に加入してその保険料を支払ったことにより役員又は使用人が受ける経済的利益については、次のケース毎に次のように取り扱われます。(参考:所基通36-31、36-31の4)
ケース 死亡保険金 生存保険金 保険料
① 使用者 使用者 給与非課税
② 遺族 役員又は使用者 給与
③ 遺族 使用者 給与非課税(原則)
特約保険料を除いたり、ちょっと端折りましたが、今回は③のケースに当たると考えられます。③のケースですと、役員又は特定の使用人のみを被保険者とする場合には1/2は給与となる可能性もあります。(このケースは大部分が同族関係者である場合等が該当するものと思われます。)
但し、保険加入の対象とする役員又は使用人について、保険資格の有無、保険金に格差が儲けられている場合であっても、それが職種、年齢、金属年数に応じる合理的な基準により、普遍的に儲けられた格差であると認められるときは、給与等として課税する必要はありません。
以上から、給与として課税しなくても(福利厚生費でも)大丈夫であると当職は思います。
田中聡一税理士 殿
この度はご回答頂きまして、有難うございました。

田中聡一
いえいえ。
確かにこういう所は常に悩みますね。
本投稿は、2019年12月04日 09時24分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。