他人名義のクレカ支払いは経費にできるのでしょうか?
今年から個人事業主としての仕事を始めて、青色申告をしようと思っております。
私自身、個人的なクレジットカードを持っておらず(家族カードは持っています)、光熱費や事業に使用するものを他人の口座から引き落とされるクレジットカードで購入してもらっています。その場合経費として認められるのかを以下のケースについて教えて頂きたいです。
①光熱費は父親の口座から毎月引き落とされるようになっています。カードの名義自体は自分です。父親へは自分の方から光熱費の支払いは行っていません。
→家事按分するとして費用として認められるのでしょうか?
②事業に使用するもの(PCのケーブル等)は友人名義かつ友人の口座から引き落とされるクレジットカードで買ってもらっています。建て替えてもらったお金は返していますが、現金で手渡しで返してしまっているので証拠となるものがありません。
→事業に使ったものであれば、このような場合であれば費用として認められるのでしょうか?
③また、①②どちらの場合も「事業主借」で処理しようと思っているのですが、①のように実際自分が相手にお金を返していない場合は「借入金」として処理すべきなのでしょうか?
長くなりすみません。
ご回答よろしくお願いいたします。
税理士の回答

中西博明
①生計を一にする親族に光熱費の対価を支払っても必要経費にはなりませんが、その親族が支払った光熱費は、事業使用割合分を必要経費にできます。
②購入した際の納品書等証拠書類が残っておれば必要経費にすることは可能です。
③①の場合は事業主借で結構ですが、②の場合は事業用現金で支払っておれば、現金勘定で結構です。
いずれにしても、個人事業主になったのですから、他人名義のクレジットカードを利用することは直ぐにやめてご自分で名義で取引することをお勧めします。
中西様、迅速なご回答ありがとうございます。
何点かご質問させてください。
①生計を一にしている親族が払った光熱費は事業使用割合分は必要経費にできるのですね。私の場合1人暮らしをしていてその光熱費を親族に払ってもらっている状況ですが、この場合でも生計を一にしているといえるのでしょうか?(日々の生活費は親族に支えてもらっている状況です。)
②わかりました。
③恥ずかしながら事業開始当初、何も理解していなかったもので、②の友人への代金返金をプライベートのお金で行ってしまっていました。その場合は「事業主借」の処理でよろしいのでしょうか?
そうですね、なるべく早く自分名義のクレジットカードを作りたいと思います。その場合、自分のクレジットカードは事業用専用にするのが望ましいのでしょうか?(「事業主貸」の項目はあまり使わないほうがよいのでしょうか?)

中西博明
①同居でなくても、生活費の面倒を見てもらっておれば生計を一と判断できます。
③事業用資金でなくプライベート資金で払ったのであれば事業主借です。
複式簿記で記帳するのでおれば、極力、事業主勘定は使わない方が仕訳の数が減りますし、透明性も確保できますので、事業用専用とプライベート専用のクレカを別に作ることをお勧めします。
わかりました、ありがとうございます。
複式簿記で帳簿をつけるつもりです。
✳︎無知で申し訳ないのですが、事業主勘定を使うと仕訳が増えるのはなぜでしょうか?今からでも事業主勘定を減らせるだけ減らした方が良いのでしょうか?
併せて、
✳︎事業収入が入る口座に別のアルバイトでの給与収入が振り込まれている状態なのですが、これも面倒なことになるのでしょうか?
✳︎業務の性質上経費が少なく、必要経費が光熱費のみの月も少なくないのですが、これは問題となるでしょうか?

中西博明
複式簿記であれば、現金勘定や預金勘定及びクレジットカードの取引は、事業用だけでなくプライベート取引も全て仕訳しなければ貸借が合いません。
したがって、プライベート取引がなくなればその分仕訳の数が減るので、シンプルになります。
また、税務署は事業主勘定が多い貸借対象表は、公私混同をして正確な所得計算に疑義を持たれてしまいます。
事業外の収入は別口座でも特に差し支えありません。
また、経費が少ないのはそれが事実であればおかしいということはありません。
私の説明が伝わりにくく申し訳ないのですが、事業外の収入は事業用の口座に振り込まれてしまっています。その場合は、
(借方)普通預金/事業主借(貸方)
で毎月給与収入振込時に仕訳すれば問題ないでしょうか?

中西博明
給与収入を事業用口座に受け入れるのであればそれで結構です。
とてもご説明が分かりやすかったので沢山質問してしまいました。ありがとうございます。
本投稿は、2020年07月03日 00時34分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。