車を無償で譲り受けた場合
いつも参考にさせて頂いています。
私は、零細企業の代表をしているものです。
この度、私の両親から軽自動車を無償で譲り受けることになりました。
この車は社用で使用します。
その場合、取得原価は時価等を基準とした公正な評価額とするということですが、
時価をどのように算定するのかわかりません。
ネットで色々調べましたが、中古車販売はそれぞれ金額が異なります。
また、元の購入者の購入価格から譲りうけるまでの減価償却をして差し引いた価格を取得原価とすることもできるようですが、購入は平成18年です。償却は終わってしまっています。
どのようにしたらよいのでしょうか?
ご回答お願いします。
税理士の回答

小野陽祐
中古車価格といっても販売価格と買取価格は差がありますし、悩むところですね。明確な基準はありませんが、売買価格(又は譲渡)の根拠を議事録のような形で明確にすることが重要だと思います。このサイトで見たこの車が~円で売られていて、この金額であると判断した、とか、平成18年に購入されており、想定される減価償却額を差し引くと1円である、とかということです。
常識で考えても高くて数十万円だと思われますし、意思決定の根拠さえ残しておけば問題にはならないと思います。私であれば、その減価償却差引額を根拠として1円買取とします。
ちなみに同族会社との資産のやり取りは高すぎても安すぎても突っ込みどころがあります。今回はあまり気にする必要はないと思います。
ご回答ありがとうございます。
一応もらう時に査定をしてもらい相場の時価は把握できています。中古販売会社でバラバラですが・・・
それでも議事録を作成しておけば1円で問題ないですかね?
ちなみに、1円を取得原価とするのと査定の価格を取得原価とするのとそれぞれのメリットやデメリットはありますか?
同族会社とのやり取りでなく、個人と法人です。

小野陽祐
1円での売買のメリットは、法人からお金が出て行かず、今後の利益が大きくなるということです。
査定価格での売買のメリットは、法人が消費税について免税事業者や簡易課税の事業者でなく、原則課税の場合は消費税相当額がそのまま仕入税額控除となること。さらに、買取価格について減価償却費として一定期間で損金に算入して法人税の額が少なくなるということがメリットです。さらにご両親の手元にお金が入ります。
ご回答ありがとうございます。実際は無償での取引なので、両親の手元にはお金が入りません。
現在免税事業者で、車を査定価格で取得原価とし、受贈益が計上されても、今期も課税事業者にはならなそうです。そうすると今後法人税額が少なくなり節税となりますか?

小野陽祐
私が少し勘違いをしており失礼しました。
無償譲渡することは決定なのですね。
会社として計上する取得原価は固定資産受贈益として益金に計上されます。一方で、これらの金額は法定耐用年数で減価償却されます。30万円未満であれば取得した期に一括費用計上できるため、固定資産受贈益と相殺され、法人税への影響額は0となります。30万円以上であれば何年かかけての償却のため、取得した期は法人税が多くなり、償却を行う期では法人税が少なくなります。
ご回答ありがとうございます。
これまで頂いた回答からだと、無償譲渡の場合は、時価1円とはできないということでしょうか?

小野陽祐
私の考えとしては、無償譲渡で、時価は1円として1円の固定資産受贈益と1円の固定資産としての帳簿価額として結構だと思います。
本投稿は、2015年08月19日 10時23分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。