固定資産の除却と計上のタイミングについて
固定資産の計上について
工場を改築するためA社B社と契約をし複数の工事を2年ほどかけて行います。支払は両者とも数年にかけて分割して払う予定です。
科目は建設仮勘定にしておいて、A社B社の全ての工事が終わった後、除却と資産計上を同時に行う予定です。(A社B社が使用するプレハブ代、簡易トイレの汲み取り代、資材搬入口を新設し工事完了後、現状回復させる工事代などは共通費となるためにそれぞれの固定資産に配賦が必要なため)そこで質問なのですが
①部分部分の工事が完成後、それぞれ引渡しがあるが、A社B社全ての工事完了で工事の完了とみていいのか?
②A社B社全ての工事の完了後、旧資産の除却と新規資産の計上を同時に行うと、期をまたいで実際より旧資産の除却が後になってしまうのは問題はないのか?
③全ての工事が終わったあと、建設仮勘定から資産と修繕費に振リ替えますが、旧資産の撤去費用は前期の費用を翌期に処理するのは問題がありそうなので、最後に新固定資産に加算する予定ですが、
A社B社以外で数日で終わる撤去のみの簡単な工事は撤去費用を固定資産除却損にして完結しているのは問題がないのか?(処理方法が二つあること)
会社としては、部分部分の引渡しの都度、固定資産に計上しないことや、撤去費用を最後に固定資産に加算することは不利かと思いますが、改築工事や設備更新工事、資産の廃棄方法が複雑なため、 税務上リスクを減らす為にこのような処理を考えています。顧問税理士、税務署にも相談しようと思いますが、前任者もおらず初めての固定資産担当なので、色々な方の考えを知りたいので、どなたかご教示のほどお願い致します。
税理士の回答

全体の費用を見積り、各部分毎に配布して、おおよその取得価額を算定し、部分毎の引渡しで資産計上します。
見積価格と実際の価格の差は、最後の資産で調整可能と思います。
上記の見積り等が困難であれば、最終的に全部が完成した時に、資産や除却損への振替でも問題はないと思います。

岡本好生
①部分引渡しがあるということは、その部分部分についての工事が終了し、請求が確定するとともに配賦計算が可能な状態です。そのあとに請負金額の変更があったとしても、それ以後の工事に係るものです。設計料や管理料のように全額支払いが終わっていないものもあるかとは思いますが、遡って変更されることは普通ありません。
ただし、部分引渡しがあっても事業の用に供していない場合には、本勘定に振替える必要や実益はありません。
②除却の金額は固定資産台帳で確認できますので、建設仮勘定の振替を待たずに早めに計上する会社が多いと思います。除却工事完了後、除却工事金額を含めた除却損の総額が確定するまで待って計上するのはどうかと思います。確定している分から確定した年度に計上していくのが原則でしょう。
③複数の処理方法はない方が良いですね。それから、配賦の関係で完成時まで確定しない撤去費用はありますので、最終年度に費用計上があること自体は問題がありませんよ。
原則通りやることがリスクを減らすことに繋がると思います。税務当局に問題を指摘されるリスクもあれば、税金を払いすぎたと指摘されるリスクもあります。
工事の流れと経費の発生を良く把握し、何が確定していて、何が確定していないかをよくご確認ください。部分引渡し(事業の用に供したもの)や旧固定資産の除却など確定したものから計上していく。確定できないものは計上のしようがないので確定した時に処理することになります。
ご回答ありがとうございます。もう少し整理して考えたいと思います。大変勉強になりました
本投稿は、2018年08月05日 09時39分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。