会計監査役の職務の範囲について
町内自治会(集合マンション)の副区長をしています。
先日町内自治会の中間監査があったのですが、監査から会計担当及び区長に対して3時間を超える一方的な指摘を受けました。
帳簿上の会計処理については概ね妥当であるという報告を受けましたが、次のような「要望」事項を受け、期日指定で会計監査への報告を求められました。
①過去不正支出があったため、「内部統制」の強化が必要ではないか。
②運営委員会で会計帳簿、出金伝票、手持ち現金等を定期的に公開し、議事録に残す必要があるのではないか。
③会計内規の制度化を検討することが必要ではないか。
(その他のシステム変更の要望もあり)
会則には、会計監査の職務について「会計監査は、予算執行に関して疑義がある場合は、書面により区長に是正を指示できる」とあります。私は「監査した会計処理に関する訂正事項を最終決裁した区長に是正を指示できること」が会計監査の職務であると捉えていますが、自治会の会計制度そのものに関する要望事項を区長に指示することは職務の範囲を超えているように考えます。
私としては、「会計担当者の意見としては承りますが、会計処理以外の要望事項については会計監査の職務の範囲を超えているので、区長の立場からの回答は差し控えます。」と回答してよいと考えていますが、この回答でいかがでしょうか。
ちなみにマンションなので、区長も含め輪番業務です。企業のようにシステムを厳格化して職務上の責任業務を増やしていくより、最低限やるべきことができる自治体組織でありたいです。回答をよろしくお願いいたします。
税理士の回答
会計監査の指摘の妥当性はわかりませんが、おっしゃるような対応は文面を読む限り、適当ではないと思われます。
上記の「会計監査は、予算執行に関し疑義がある場合は、書面により是正を指示できる」という規定を、貴殿のように狭く解する合理的理由はない、と思われるからです。
また、上記の監査人の指摘は、いずれも会計処理の前提となる内部統制に関するものであり、会計処理とは関係ないから対応できない、という理屈は成り立たないと考えられます。
システムの厳格化等で負担が重すぎるのであれば、監査人にその旨ご相談され、よく話し合ってから、どのように回答するかを検討されるのがよいかと思います。
ご回答ありがとうございました。
会計処理上、監査内容の指摘事項はほとんどなく、システムに関する指摘と改善要望が強く示されたことで、輪番で役職を回している町内会団体として、大変困ってしまったので、ご相談させていただきました。
狭義に解釈せず、適切に対応したいと思います。
過去に不正支出があったということが、町内会の内部統制が効いていないと判断され、監査人のシステムに関する強い改善要望につながっていると思われます。
不正支出を防ぐ、という目的は町内会も監査人も同じだと思うので、町内会の負担が過度に重くならないよう、監査人とよく話し合って、落としどころを探っていくしかないと思われます。
本投稿は、2025年10月13日 22時29分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







