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持株親会社の印鑑を事業子会社で現金購入する際の処理

数年前にMBO用に設立した親会社があります。住所や電話番号や代表取締役は同一です。こちらは殆ど取引がありません。そのため引き出している現金は常時0で日本円は全額が預金にあります。
実質的な本体は子会社の方にあります。元々からあったのはこちらで通常の事業を営んでいます。
その親会社の丸印(認印で1万円ほど)を子会社の金庫の現金で購入した場合、子会社側はその支払を立替金として処理し、親会社への請求書を発行して、親会社から子会社へ振込をすべきでしょうか?親会社は事務用品費で計上して、子会社は立替金で計上ですかね。それとも子会社は購入時を費用にして親会社への請求を雑収入にすべきでしょうか?
また、現金購入時の領収書(インボイス)の宛名が子会社なら消費税手続きとして領収書コピーと立替金精算書が必要ですかね?それとも子会社から親会社への請求書がインボイス対応なら不要でしょうか?いずれにせよ簡易インボイスで宛名記載なしなら立替金精算書は不要ですよね?簡易適用対象店でも宛名を記載されてしまったら立替金精算書は必要ですかね?
また、子会社の在庫にある印紙を親会社の契約書で使用した場合も同様の処理が必要ですかね?その場合は子会社から親会社への販売は課税売上になるんでしたっけ?それともその分の租税公課を立替金に振り替えて処理すれば親会社側でも不課税仕入の租税公課に出来るのですかね?不課税に関するインボイスのルールはないかと思いますが、子会社が立替金処理で親会社が不課税仕入出来るとすれば、特に親会社宛ての不課税記載のインボイスや立替金精算書も不要ですかね?仮に親会社側で不課税仕入扱いが出来ないとすれば(親会社に非課税売上か不課税売上があれば)区分的には共通対応ですかね(弊社についてはどうせ親会社の課税売上割合が95%未満にはならないと思いますが)

税理士の回答

【結論】
結論から申し上げますと、丸印・印紙ともに子会社側では「立替金」として処理し、親会社は子会社へ実費を支払う方法が最も適切です。

また、領収書の宛名が子会社となっている場合、原則として「立替金精算書」を作成し、領収書のコピーと共に保存することで、親会社側で仕入税額控除が可能となります。

【理由】
理由は以下の通りです。

取引の実態(法人税法22条)
丸印も印紙も、最終的に親会社が使用・消費するものです。子会社は一時的に支払いを代行したに過ぎないため、収益を認識する「売買」ではなく、資金の貸し借りにあたる「立替払」として処理するのが実態に即しています。

インボイス制度における立替払の特例(消費税法基本通達11-6-2)
立替払いを行った場合、所定の書類(立替金精算書など)を保存することで、実質的な購入者(親会社)が仕入税額控除を受けることが認められています。

【具体策】
それぞれのケースについて、推奨する仕訳と対応を具体的に解説します。

1. 丸印(1万円)の購入処理
親会社は「事務用品費(または消耗品費)」、子会社は「立替金」で処理します。

推奨仕訳例:

子会社(購入時):
立替金 11,000 / 現金 11,000

親会社(精算時):
消耗品費 10,000 / 現預金 11,000
仮払消費税 1,000 /

2. インボイス(領収書)の取り扱い
領収書の宛名が「子会社」の場合、親会社が消費税の控除を受けるためには、以下の要件を満たす必要があります。

子会社が原本を保存する

親会社は「領収書のコピー」+「立替金精算書」を保存する

Q. 簡易インボイスで宛名なしなら精算書は不要?
A. 不要ですが、作成したほうがベターです。資金の流れが明確になり、証拠としての資料になるためです。

3. 印紙(収入印紙)の処理
子会社の在庫(貯蔵品)にある印紙を親会社で使用する場合も、実費での「立替(譲渡)」として処理します。

子会社側: 立替金 / 貯蔵品 (消費税:不課税)

親会社側: 租税公課 / 未払金 (消費税:不課税)

消費税・インボイスの判定について:
印紙(郵便局や正規の販売所で購入したもの)は、消費税法上「非課税取引」です。したがって、消費税がかかっていませんので、インボイスの保存要件(仕入税額控除の要件)自体が適用されません。
そのため、立替金精算書がなくても消費税計算上の問題は生じませんが、法人税法上の経費の証拠として、子会社から親会社へ「印紙代の振替依頼書(メモ等)」を残し、物理的な印紙を受け渡した記録を残すべきです。

親会社での区分(共通・課税・非課税):
親会社側では「不課税仕入れ(消費税対象外)」となります。したがって、課税売上対応・共通対応といった区分の判定は不要です(消費税の計算に含まれないため)。

本投稿は、2026年02月06日 16時15分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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