集金袋の領収印は領収書としての効力がありますか?
1.集金袋に領収印を押して(習い事の月謝みたいに) いた場合、領収書としての効力はあるのでしょうか? 2.ある、ないどちらにしても、その根拠となる法律は何でしょうか?
3.未払い金があるにも関わらず、支払ったと主張する保護者(領収印を押した集金袋を、保護者が紛失している)に対して、どのように対応したら良いでしょうか?
学校で働いている者です。
勤務先では口座振替で集金を徴収していますが、外国人が多く、また貧困家庭も多いせいか、3割くらいが振替が出来ず現金集金になってしまいます。
ある家庭で高額な滞納があり、何度も督促したところ、一部について未払いがあるにもかかわらず、支払ったと主張されています。支払いがあったときも、お金を裸で持ってくるため、集金袋を渡しても帰って来ません。保護者に聞いたら、領収書としての効力が無いため処分していると言われました。
このようなことがあったため、他の方にも、集金袋に領収印プラス領収書を発行するようにしていますが、一部の未払い金を督促し始めた頃は、集金袋に領収印のみでした。そのかわり、当たり前ですが入金や払い戻しの記録は細かくつけており、管理職にも見てもらい誤りがないことも確認してもらっています。ただ、もし受け取ってもあなたが横取りしたんでしょう、と言われた場合、もちろんしていないですが、現金の出入記録だけでは弱いのではないかと思っています。
この保護者は、集金以外でも何かにつけ学校や関係機関に脅迫めいたクレームをつけており、私だけでなく他の職員も困っています。警察や弁護士にも管理職から話をしているようですが、集金以外のクレームの方が悪質性が高いため、なかなか集金の話題には触れてもらえません。自分で調べてみても、確信が得られないことばかりで、辛いのでこちらで相談させていただきました。
長文になり、読みづらい部分もあるかと思いますが、詳しい方、アドバイスをお願いいたします。
税理士の回答

土師弘之
授業料納入袋(月謝袋)の取り扱いについて、印紙税法では、「金銭の受領事実を付け込み証明する目的で作成する受取通帳」とし、「第19号文書(金銭の受取通帳)に該当する」としています。
すなわち、領収証と同じですよといっています。
したがって、領収証としての効力を有すると思われます。
通常、領収証を発行するときは控を同時に作成する場合は多いですが、集金袋はそのものが領収証となるため、その控を作成することはありません。よって、領収印を押印した集金袋、すなわち、保護者に返却する直前の集金袋のコピーを保存すれば、控(金銭受領の証拠)になるのではないでしょうか。
なお、印紙税の取り扱いについては、国税庁のホームページの「質疑応答事例」→「印紙税」→「請負通帳、金銭の受取通帳(第19号文書)」→「授業料納入袋(月謝袋)の取扱い」を参照してください
ありがとうございます。
根拠をわかりやすく教えていただき、大変勉強になりました。
他にも封筒を紛失する保護者が多いため、現金集金になることを避けるよう求めると共に、封筒を紛失しないよう何らかの形で声かけをしていきたいと思います。ここに挙げた保護者にも、はっきりと言う事が出来るのでホッとしました。
本投稿は、2020年11月18日 22時43分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。