疑似DESの経済的合理性について
疑似DESは経済的合理性がないと租税回避とみなされる可能性があると聞きます。
例えば債務超過の子会社(親会社からの借入金あり)があり、親会社が出資し、
その出資金で子会社が借入金を返済し(疑似DES)、その後、その子会社を
第3者に売却した場合、これは経済的合理性があるといえるのでしょうか?
当社としてはこの子会社を手放したいのですが、購入先からは借金を返済した
状態じゃないと買収しないと言われています。
子会社再生のための疑似DESなら経済的合理性はあるが、第3者へ売却するのであ
れば、通常のDESもしくは債権放棄して子会社側に税務上益をたてろ、と税務当局
より言われるのでしょうか?
ちなみに子会社は90%出資の会社なので完全支配関係子会社ではありません。
税理士の回答
子会社再生のための疑似DESなら経済的合理性はあるが、第3者へ売却するのであれば、通常のDESもしくは債権放棄して子会社側に税務上益をたてろ、と税務当局 より言われるのでしょうか?
→個人的見解となります。ご懸念のように当初から売却を目的とした疑似DESは、通常のDESにより生じる課税関係を回避する租税回避行為と見做されるリスクはあります。
法令上は、あくまで金銭出資による資本等取引と払い込まれた資金(自己資金)で借入金を返済した行為にしかなりませんが、結果としてその行為が通常の取引により生じうる租税負担を回避することになれば、課税の公平性の観点から否認されるリスクがあるということです。
ご記載の一連の流れを管轄する国税局に文書照会して、事前に判断を仰いだ方がよろしいかと思います。
ありがとうございました。大変助かりました。
本投稿は、2024年01月21日 00時15分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。