賃借人の家賃未払について
父が亡くなったことにより、長年父が対応していた家賃回収を母が引き継ぐことになりました。
父が亡くなってから数カ月は払っていたようなのですが、しばらくするとあれこれと理由をつけて払わなくなり、既に一年以上も家賃を払っていないようなのです。
内容証明を送って催促を行ったのですが無視され、訴訟を起こそうと思ったのですが、調べてみると色々と複雑な事情になっていました。
-土地は私達の資産ですが、建物は他人名義。
-生前、父からは建物を購入した旨、聞いていたのですが、仮登記はされているが正式には移っていない。(購入金額は支払ったと聞いています)
-これまで建物の名義人から何かしら請求されたことはない。
-建物の固定資産税は私達が支払っている。
-賃貸契約書などを取り交わした形跡がない。(口約束?)
以上のような状況ですが、裁判を行って家賃を徴収することはできるのでしょうか?
それとも建物の名義人と登記関係を解決してからの方がよろしいでしょうか?
イレギュラーなことが多すぎて、対策が分からない状況です。
よろしければ、ご教授いただければ幸いです。
税理士の回答
平塚充孝
法的に不安定な状況と見受けられます。
まずは弁護士の先生にご相談されてはいかがでしょうか。
三嶋政美
家賃の回収は可能ではありますが、その前提として賃貸人としての法的地位を整えることが最優先となります。現在は建物が仮登記のまま他人名義であり、実体と登記が一致していないため、訴訟に進んだ場合に「賃貸人性そのもの」を争われるリスクがあります。
一方で、お父様が長年家賃を受領し、ご家族が固定資産税を負担してきた事実は、黙示の賃貸借契約の存在を推認させる事情となります。ただし、これだけを根拠に訴訟を提起すると、権利関係の脆弱さが不利に働く可能性があります。
したがって、まずは仮登記の本登記を進め、建物の所有関係を明確化することが最も重要です。この整理を行ったうえで未払い家賃の請求を行えば、法的な主張も安定し、回収の実効性が高まります。
以上の状況から判断すると、最終的には 弁護士への相談が適切と考えます。
本投稿は、2025年11月17日 19時40分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






