母からの資金提供。最善の節税方法を教えてください。
30代、二人姉妹の妹です。父母(65歳以上)ともに健在の中、母が母の財産の一部の4000万円を生前に私に渡したい言っています。私自身は、住宅(4~5千万)を購入予定でいますので、その資金にあてたいのですが、住宅購入資金援助での贈与の非課税額を超えてしまうかと思いますが、どのようにするのが一番節税になりますか?
孫(7歳、3歳)が2人いますので、その子供達名義に分散させた方が良いのかとも考えております。よろしくお願いします。
税理士の回答
ご相談ありがとうございます。
相続時精算課税という制度はご存知でしょうか?
相続時精算課税とは、相続財産の先渡し制度のようなものでして、
生前に贈与をした場合、通常の贈与よりも低い税率で贈与ができ、
その代わり、将来相続が発生した場合にはその生前贈与した財産を相続財産とみなして
相続税を課す(贈与時に払った贈与税は差し引く)という制度です。
この制度によりますと、2500万円までの生前贈与は非課税となり、それを超える分は20%税率で贈与税がかかります。
住宅取得資金の非課税贈与とも併用可能ですので、合計4000万円までは無税で贈与可能という建付けです。(ただし、将来の相続税はかかります)
注意点としては、一度相続時精算課税を選択してしまうと、通常の贈与(毎年110万円まで非課税)には戻ることができなくなるため、トータルで見た納税額はかえって増えてしまう可能性もあります。
このように、使い勝手がいい部分と悪い部分がある少し扱いが難しい制度ですので、ご利用にあたってはよく理解した上で、全体の遺産総額なども考慮に入れながら検討する必要があります。
その他の方法としては、可能性として、
①4000万円のうち一部はお母さまからの借入という形にして、毎年少しずつ返済する方法
②他のご子息様への贈与とする方法
などが考えられます。
②の場合、その資金で取得した住宅の一部が他のご子息様に所有権があることとなります。
以上のような点を勘案してご検討いただければ幸いです。
ありがとうございます。相続税精算課税についてはしりませんでした。通常の贈与も今後したい旨を聞いていたので、総額等を母ともう一度話してみます。
本投稿は、2015年07月16日 13時53分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。