過去の帳簿を紛失した場合の対応について
個人事業主として小売業をしております。
白色申告した平成27年の帳簿を紛失してしまい、伝票や通帳を元に帳簿を作り直しました。
しかし、申告書の収入金額と繰越商品から逆算して経費の合計を算出しその値と新しく作成した帳簿の経費の額が同じになりません。
経費約1000万円中の20万円ほどが不足しています。
これは新しく作成した帳簿の金額で修正申告をしたほうがよいのでしょうか。
よろしくお願い致します。
税理士の回答

新しく作成した帳簿の金額が正しいということであれば、自主的に修正申告されることも方法の一つです。修正申告することで納税額が増える場合には本来であれば過少申告加算税(追加本税の10%)が課されますが、自主的な修正申告であれば過少申告加算税が免除されるというメリットがあります。
経費の不足額20万円に心当たりがあるのであれば、支払先を明記して経費を追加すれば宜しいと思いますが、明確でない場合には架空の記帳などは避けた方が良いと思います。差額がある状態ではありますが、そのままで一旦帳簿を締めておき、万一、後日税務調査が入って経費の過大申告を指摘された場合には、その時点で修正申告に応じるという考えもあります。
税務調査が入らずに除斥期間(申告期限から5年間)が経過すれば、法的には時効となって課税の問題は消滅します。
なお、税務調査によって修正申告する場合には先ほどの過少申告加算税が課されますのでご注意ください。
宜しくお願いします。
本投稿は、2017年07月26日 17時42分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。