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セルフメディケーション税制とは?対象となる医薬品や医療費控除との違いを解説

監修: 高木 澄典 税理士

仕事や育児が忙しくて病院に行けない、医療費控除制度とは無関係だ、と思っている方も、ドラッグストアで薬を買うことはあるのではないでしょうか。実は、市販薬を購入したときに利用できる「セルフメディケーション税制」という医療費控除制度の特例があります。

セルフメディケーション税制は健康診断などの一定の取組みをしていれば利用できる制度なので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

セルフメディケーション税制と医療費控除の違い

まずは従来の医療費控除制度とセルフメディケーション税制の違いについて理解しておきましょう。

医療費控除とは

医療費控除とは、1年間に一定額以上の医療費を支払った際に所得控除を受けることができる制度です。医師・歯科医師による診療費や治療費、治療や療養のために必要な医薬品の購入費などが控除の対象になっています。

しかし、1年間の医療費の支払いが10万円を超えている、あるいは、所得総額の5%を超えている場合にしか所得控除がされません。また。医療費控除制度では病気予防や健康増進のための市販薬の購入代金は制度の対象となりません。

セルフメディケーション税制とは

医療費控除制度とは無縁という方でも、身近に利用できるのがこのセルフメディケーション税制です。

従来の医療費控除制度は治療や療養のための費用のみが対象となっているのに対し、セルフメディケーション税制は病気予防のための市販薬の購入も対象となります。医療費控除の特例として2017年1月1日〜2021年12月31日まで実施され、最大で88,000円まで所得控除が受けられます。

ただし、医療費控除制度との併用はできないため、どちらかを選択して適用することになります。

セルフメディケーション税制の対象になる医薬品

セルフメディケーション税制の対象となるのは「スイッチOTC医薬品」です。

スイッチOTC医薬品とは、元々は医療用として扱われていた医薬品が一般用として転用されたものを指します。具体的には、ドラッグストアで購入できるような風邪薬や皮膚用薬、解熱鎮痛剤や胃腸剤などが該当します

一方、医療費控除の対象となるのは「医療用医薬品」です。医療用医薬品とは、医師が診断し発行する処方せんに基づいて、薬剤師により調剤・処方される医薬品を指します。

対象になる医薬品は約1,750品目

OTC医薬品の中でも、セルフメディケーション税制の対象になるのは86種類の成分です。これらの成分が配合されている約1,750品目のOCT医薬品がセルフメディケーション税制の対象になります(2019年9月12日時点)。

セルフメディケーション税制に該当する医薬品には「共通識別マーク」が付与されているので、購入の際にはこれを目安に購入するとよいでしょう。

共通識別マーク

セルフメディケーション税制の具体的内容

セルフメディケーション税制は、病気予防や健康増進に向けて一定の取組を行う人が、自分や配偶者などの親族のために、対象となるOTC医薬品を一定額以上購入した場合に適用されます。

対象者:健康の維持増進に努める人

セルフメディケーション税制の対象者は、「健康の維持増進及び疾病の予防への取している組として一定の取組を行う個人」となり、ここでいう「一定の取組」とは具体的には以下のとおりです。

  • 健康増進事業として実施される健康診査(人間ドックなど)
  • 市区町村が健康増進事業として行う健康診断
  • 予防接種(定期接種やインフルエンザワクチンなど)
  • 特定健康診査(メタボ検診)、特定保健指導
  • 健康増進事業として実施されるがん検診(市町村が行う乳がん、子宮がん検診など)
  • 勤務先で実施される定期健康診断(いわゆる事業主健診)

控除額:最大88,000円

セルフメディケーション税制を適用した場合、下記の通りに算出された金額が所得から控除されます

控除額=対象となるOTC医薬品購入額-12,000円(下限)

この計算式から分かる通り、購入金額が12,000円以上にならないと控除は受けられません。また、控除額の上限は88,000円までとなっています。

申請方法:確定申告時に領収書を提出

セルフメディケーション税制の適用を受けるには、確定申告が必要です。確定申告前年の1月1日~12月31日間の所得額を申告し、納税額を決定する手続きです。毎年2月16日~3月15日(※)に手続きを行うので、忘れずに確定申告書を提出しましょう。

その際に対象となるOCT医薬品を購入したと証明できるレシートや領収書が必要ですので、必ず保管しておきましょう。

(※土・日・祝日等の場合はその翌日が受付開始日または期限日となります)

セルフメディケーション税制による減税効果

セルフメディケーション税制を利用すると「所得税」と「住民税」の減税効果が期待できます。

ここでは課税所得額が400万円、対象となるOCT医薬品購入額が30,000円として減税効果を簡易的にシミュレートします。

控除額のシミュレーション

この場合は控除額が下記の通りに計算され、18,000円が課税所得から控除されます。

30,000円(購入額)-12,000円(下限額)=18,000円(所得控除額)

所得税減税額の簡易シミュレーション

上記の通りセルフメディケーション税制の適用により所得控除額が18,000円となるため、その分にかかる所得税が減税されます。

課税所得額が400万円の場合は、所得税率は20%です。つまり、減税額の計算式は下記の通りで、所得税が3,600円低くなります。

18,000円× 20%(所得税率)= 3,600円(所得税の減税額)

住民税減税額の簡易シミュレーション

住民税は地域ごとに異なりますが、仮に10%とします。その場合、減税額の計算式は下記の通りで、住民税が1,800円低くなります。

18,000円×10%(住民税率)=1,800円(住民税の減税額)

つまりこのケースでは、セルフメディケーション税制の適用で所得税と住民税合わせて5,400円の減税効果が得られます。

おわりに

病院にかかってないので医療費控除とは関係ない、と思っていても、セルフメディケーション税制は適用ができるかもしれません。
控除を受けるには確定申告を行わなくてはならず、購入した医薬品のレシートや領収書が必要となるため、捨てないようにしましょう。

しかし、確定申告が初めてだったり、不慣れだったりすると書類の作成や申告に時間がかかってしまうかもしれません。直前になって慌てないためにも、不明点があれば「みんなの税務相談」で税理士に相談するなどしながら、余裕を持って準備しましょう。

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