趣味の同人活動における在庫(棚卸資産)の扱いについて
自分なりに調べてみたのですが、いくつか不明点があり質問いたします。
同人誌を売り切れずに棚卸資産となった在庫のせいで黒字になる場合、課税対象になるのか疑問に思っております。
前提として、
・所得2000万円以下の会社員→年末調整をしているため確定申告不要
・特定口座(源泉徴収あり)にて株取引あり→取引時に源泉徴収済のため確定申告不要
以上のように理解しております。
この状況からさらに趣味の同人活動を始めた場合、雑所得になるかと思います。同人活動が赤字になった場合は所得税・住民税の申告は不要と判断しています。
しかし同人誌を売り切れずに在庫を抱えると、在庫が棚卸資産となります。この棚卸資産の扱いがよくわかりません。
①仮に同人誌を全て売り切っても赤字になる値段で頒布し、在庫が残った場合、実際には赤字であるにも関わらず、棚卸資産を含めると黒字となってしまうなら課税対象になり申告が必要となるのでしょうか?
例. 50000円で100冊印刷(1冊500円)、完売しても赤字となるよう1冊400円で売り、50冊売れた場合
売上(400円×50冊)−(売れた分の印刷代500円×50冊)=−5000円 で実質赤字
ここに在庫の棚卸資産(500円×50冊=25000円)を足すと20000円の黒字
上記のようになり、申告が必要になるのではと考えているのですが、間違いでしょうか?
②またその場合、棚卸資産分の黒字を打ち消す方法はあるのでしょうか。たとえば翌年に無料配布する頒布物を作成し、今年分の経費とする、などは可能ですか?それとも赤字にするには在庫を年内に廃棄処分するしかないのでしょうか。できれば確定申告・住民税の申告を避けたいのですが…。
長くなってしまいましたが、
・前提の認識は正しいか
・①、②
についてご回答いただければ幸いです。
税理士の回答
前提のところは、文面を読む限りおっしゃる通りだと思われます。
①間違いです。売上総利益の計算はおっしゃる通りで問題ないと思います。棚卸資産(在庫金額)をプラスする必要はありません。
在庫金額を利益に加算するというのはのは、売上から単純に当期製造原価を全額差し引いた場合には加算する必要があるということにすぎず、上記ように売れた冊数の原価を売上高から引いている場合は、在庫金額を利益に加算する必要はないからです。
(1)売上高=@400円×50冊=20,000円
(2)売上原価=期首商品棚卸高0円+当期製品製造原価(@500円×100冊=50,000円)-期末商品棚卸高(@500円×50冊=25,000円)=25,000円
(3)売上総利益
(1)-(2)=△5,000円
となり、おっしゃるように5,000円の赤字となります。
ご回答ありがとうございます。
疑問が解決いたしました。おかげさまで安心して活動できそうです。
丁寧にご説明いただき、ありがとうございました。
本投稿は、2023年04月29日 21時03分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。