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原価が一部不明な暗号資産の5%取得価額と翌年繰越

2023年分のETHの損益計算について、取得価額が分かる分と分からない分が混在する場合の、売却価額5%の取扱いと年末簿価を相談したいです。

日本居住の個人です。過年度の暗号資産取引を整理しています。
評価方法の届出はしておらず、総平均法を前提にしています。

同じETHについて、取得額を確認できる取引と、退会した海外取引所の内部履歴を再取得できず取得額が不明な部分があります。

出入庫記録だけでは内部の取得取引を特定できません。
国内での円売却の数量・売却代金は確認でき、当該売却後に少量のETHが残るため、年末残高と翌年簿価も整理対象です。

所得税基本通達48の2-4と国税庁FAQの5%の説明は確認しましたが、次の点が分かりません。

①取得価額が一部判明している同一通貨でも5%を使える場合、適用単位は売却ごと、原価不明分に対応する売却部分、その年の同通貨の売却全体など、どのように考えますか。
既知の原価を併用できる場合の条件も教えてください。

②一部売却後に残るETHの年末評価額と翌年への繰越額は、どのように計算しますか。取得原価不明のまま残る部分の扱いも教えてください。

5%を不明入庫の原価や年末簿価にそのまま代入するのではなく、売却原価と残存簿価を整合させたいです。

判断に必要な情報と、可能でしたら根拠資料もご教示ください。

税理士の回答

ご質問の件ですが、以下回答させて頂きます。

① 一部不明時の5%ルールの適用単位
国税庁FAQ(問4)では「売却代金の5%を取得価額とする」と規定されていますが、総平均法を前提とする場合、同一通貨・同一年内の売却において「既知の実額」と「5%」を按分・併用(一部だけ5%とするなど)する明確な規定はございません。
総平均法は「年間の総取得額÷総数量」で単価を算出するため、一部でも原価不明だと正確な計算が成立しません。そのため実務上は、その年の該当通貨の売却全体に対して5%ルールを適用するか、過去の入出金記録や当時の相場から合理的に原価を推計し、全体を実額として計算する(客観的な推計根拠を残す)かの二択となるのが一般的となります。

② 年末残高・翌年繰越額の扱い
5%ルールはあくまで「売却した部分の原価」を便宜的に算出する特例であり、手元に残った通貨の取得単価(簿価)を決定するものではありません。
したがって、売却時に5%を適用した場合でも、残存するETHのうち「原価不明部分」は取得価額が不明なまま(実質ゼロ円)翌年へ繰り越されます。
将来そのETHを売却した際に、改めて実額が判明していなければ再び5%ルール等を適用することになります。

回答は以上となります。
ご参考になりましたら幸いです。

先ほど「原価が一部不明な暗号資産の5%取得価額と翌年繰越」についてご回答いただき、ありがとうございます。

年末残高での扱いについて、もう少し確認させてください。

総平均法では、同一通貨について前年からの繰越評価額と当年中の取得価額総額を数量で割って
平均単価を算出し、その単価で年末残高を評価すると理解しています。

一方ご回答では、その年の売却に5%ルールを適用した場合でも、残存する原価不明部分は
「取得価額不明のまま(実質ゼロ円)翌年へ繰り越す」とのことでした。

①この「実質ゼロ円での繰越」は、国税庁FAQ・通達等に明示された取扱いでしょうか。
それとも実務上の便宜的な処理でしょうか。

②同一年に、取得価額が判明しているETHと不明なETHが混在し
年末にもETHが残っている場合、総平均法上の年末平均単価はどのように計算するのでしょうか。

③売却部分には5%を適用しつつ、年末残高については別途、合理的に推計した取得価額を用いて
翌年へ繰り越すことは可能でしょうか。

もし可能でしたら、根拠となる資料もご教示ください。

年末残高の評価について、以下の通り回答いたします。
​①「実質ゼロ円繰越」の根拠
通達等に明示された規定ではなく、実務上の帰結(便宜的処理)です。
5%ルールはあくまで「譲渡(売却)した金額」をベースに原価を算定する特例であり、未売却の保有残高には適用できません。
原価を客観的に証明できない以上、不明部分の取得費を0円として引き継がざるを得ないのが実態です。

​② 既知・不明混在時の総平均法の計算
原価不明部分が存在する時点で、厳密な総平均法の計算式(総取得価額÷総数量)は成立しません。
実務上は、判明している取得価額のみを分子とし、全体の数量で割る(不明分の取得額を0円として平均単価を希釈する)か、過去の入出金履歴や当時の相場から全体を「合理的に推計」し、売却分・残存分ともに一貫してその推計単価で総平均法を適用する(客観的な推計根拠を資料として保存する)といった対応が必要となるかと存じます。

​③ 5%特例と推計原価の併用可否
「売却分には5%を適用し、残高には推計原価を用いる」といった使い分けは、税務上否認されるリスクが高いかと存じます。合理的な推計が可能なのであれば、そもそも5%ルールの前提である「取得価額が分からない場合」に該当せず、売却分にもその推計原価を用いるべき(一貫性の原則)とされるためです。

以上となります。
ご参考になりましたら幸いです。

追加のご回答までいただき、ありがとうございました。

「実質ゼロ円での繰越」が通達等に明示された取扱いではなく、実務上の帰結であること、また取得価額が判明している部分と不明な部分が混在する場合の総平均法の考え方が理解できました。

特に、合理的に推計するのであれば売却分と残存分で一貫して同じ考え方を用いる必要があり、売却分だけ5%、残存分だけ推計原価とする方法には否認リスクがあるという点が大変参考になりました。

今後は、保存している入出金記録や当時の相場資料を基に、できる限り一貫した方法で整理したいと思います。丁寧にご回答いただき、ありがとうございました。

国税庁FAQの5%は「売却した暗号資産」の取得価額に関する説明で、未売却分を0円評価するという規定ではありません。原価不明と取得価額0円は区別して整理する必要があります。同じ種類の暗号資産の総平均法では、年初繰越と年中取得の数量・価額を集計して年末残高を評価するため、まず2023年以前も含めた取得履歴の復元が重要です。既知の取得額、欠落期間、入出庫、売却、残数量を一覧にし、5%の適用範囲と翌年繰越を別々に都合よく決めないようにしてください。本件の混在・残存ケースの具体的方法は、一次資料に明示された範囲を超えて断定せず、近隣の税理士事務所を通じ税務署にも確認されるとよいと思います。

本投稿は、2026年09月29日 02時33分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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