自己所有では無い不動産の賃貸収入についての確定申告
私の兄が所有している賃貸物件で、兄の不動産所得を0にして、私が代わりに不動産所得の確定申告をしたいと考えています。可能でしょうか。
兄は5件の賃貸物件を所有しており、家賃は1棟3.5万円で設定しております。兄は現在無職で精神的な病を患っており意識はありますが、事実上経営は不可能なため、書面でお互いの取り決めをして賃貸のすべての経営権を私が担うことになりました。(成年後見人制度は利用しておりません。あくまで双方の取り決めごとです)
家賃の9割が、医療費に充てられてしまうため負担がかなり大きいです。病気による国や市町村の援助を受けたいのですが、所得が関係してしまうため申請することができません。負担をできるだけ軽くしたいために兄の所得を0にしたいと思います。そして兄は現在国民保険の利用者なので、私の健康保険の扶養にしたいと考えております。平成27年以降は家賃の引き落とし先を私の口座に設定して私が確定申告したいと思いますが、可能でしょうか。(家賃の収支をすべて管理してよいと取り決めで書面でかわしました)
税理士の回答

大石一人
不動産はお兄さんの物なのですから、家賃収入はあくまでもお兄さんのものであり、それをあなたのものとしてしまうと贈与の問題が発生します。
あなたが受取れるのは、例えば「家賃の収支をすべて管理してよい」と決めたのだから、管理業務料をお兄さんから受取る、といったケースであれば可能かと思います。
ただそれでも、第三者の管理者に依頼した場合の手数料と大差がないということが前提になると思います。
通常不動産所得の全額をゼロにするような管理手数料を設定する事は考えられず、よってお兄さんの所得をゼロにしようとすると、やはりお兄さんからあなたへの贈与の問題が発生すると思います。
本投稿は、2015年02月10日 14時43分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。