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開業届を出したら事業所得?

本職は勤務医ですが、労働衛生コンサルタントの免許も持っており、副業として企業コンサルタントも請け負っております。とはいえ、医師であることとの関連性も強いだろうとこれまでは「雑所得」で処理をしていました(開業届は出していません)。しかし、今年になって、その関係で新聞連載を依頼され、その依頼元から契約上は開業届を出してもらったほうが都合がいいとの依頼を受けて、7月1日付で「文筆業」としての「開業届」と「青色申告承認申請書」を出して現在に至っています。
現在の業務としては、勤務医として週28時間程度、コンサルタント業として週8時間程度、執筆にかかるのは週4時間程度という感じです。

現在の迷いは、はたしてこのまま、文筆業として開業届を受理されている(?)と判断して、文筆業の「事業収入」と、コンサルタント業の「雑収入」と、勤務医としての「給与」というかたちで申告していいものか、という点です。

もしかしたらコンサルタント業と文筆業を合わせて「事業」としたほうがいいのか、その場合は、10年近く続けているコンサルタント業を「雑」から「事業」に移すことになるので不自然ではないか、もしコンサルタント業が「雑」でなければならないのだとしたら、文筆業も(開業届を出しているとはいえ)「雑」でいったほうがいいのではないか、とも迷っています。

ややこしいお話で大変恐縮ですが、ご指導願えましたら幸甚です。

税理士の回答

こんにちは。
あくまでも私個人の見解です。従って、他の先生方には、もしかしたら私と異なった見解をされる方もいらっしゃるかもしれません。その点ご了承ください。
さて、私の見解ですが、勤務医による給与収入は、給与所得として申告します。
では、文筆業と起業コンサルタントにつきましてはどうするかですが、私だったら、そのまま両方を事業所得として申告いたします。
当然、事業所得として申告し、事前に青色承認申請書を提出しているのですから、青色申告特別控除の適用も受けます。
もっと言えば、事業所得として申告するのですから、事業所得が青色申告特別控除前で赤字になった場合は、給与所得との損益通算もします。
事業所得ですが、その要件に収入金額が幾ら以上なきゃダメとかの記載はありません。
また、事業所得が、今後において増える可能性も含んでおります。
そのような状況の中で、一概に事業所得とはならないと断定することの方が難しいと思われます。
従いましてあくまでも私個人の見解ですが、事業所得として申告すると思います。
ご検討をお願いいたします。

 令和元年6月14日裁決(名裁(所)平30第39号)では、複数の大学等で名誉教授や顧問等を務める医師であり給与所得等を有する審査請求人が、執筆等に係る業務から生じる所得が事業所得に該当することを前提に、当該執筆等から生じた損失の金額を給与所得の金額から控除して平成26年分、平成27年分及び平成28年分の確定申告をしたところ、原処分庁が、当該執筆等から生じる所得は雑所得に該当するから、当該損失の金額を給与所得の金額から控除することはできないなどとして更正処分等を行ったのに対し、その処分の取消しを求めたのですが、審査請求は棄却されています。

 費やす時間に差があります。また、給与所得と比べて、どのぐらいの所得があるのでしょうか?慎重に検討すべきことかと思われます。

ケースバイケースだと考えます。
平成23年12月16日、大阪地裁において、医師が行った「服飾レンタル」及び「役務提供」についての裁判例があります。
医師は事業所得として申告しましたが、「服飾レンタル」は事業性を認められず事業所得ではない、「役務提供」は給与所得とされました。
今回のケースでは、コンサルタント(役務提供)については、空間的、時間的拘束、指揮監督関係等を含めて判断する必要があります。(上記裁判例と類似するほど給与とされそうです)
文筆業についても、事業所得の定義(営利性、反復性等)を考慮して判断する必要があります。週に4時間ですと書ける文章量、連載のペースにも限度があると思いますので、事業所得と断言できるかは微妙です。(裁判例等があればよいのですが、なさそうです)

皆様ご回答ありがとうございます。
収入について言及しますと、時間単価を考えると圧倒的に「コンサルタント業」としての単価が高い(勤務医と比較して約5倍)のですが、関わる時間の短さから「雑所得」としてきました。これまではアルバイト感覚で引き受けていたので、支払い段階では10%の源泉徴収は受け、確定申告を行っていたのですが、総所得は2000万円を超えるようになって以来、追加納税額が200万円を超えるのが常態化しています。企業コンサルタントとして法人を設立して開業してしまったほうがスッキリするのですが、折からの医師不足で勤務医としてのの責務を放棄するわけにもいかず、いろいろ悩んでいる次第です。

本投稿は、2021年10月13日 10時06分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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