教育資金の一括贈与について
祖父母から孫へ教育資金の一括贈与をしました。
契約の数日前に祖母の口座から祖父の口座へ1000万円振り込み、祖父の1000万円と合わせて計2000万円の教育資金の一括贈与契約をしましたが、契約書の贈与者を祖父のみにしてしまいました。
この場合、祖母から祖父へ振り込んだ1000万円は、祖母から祖父への贈与となり贈与税を支払う必要があるのでしょうか?
祖父の口座にはもともと3000万円の残高があり、祖母の1000万円がなくても2000万円の教育資金の一括贈与は可能でした。
契約書の贈与者が祖父のみのため、教育資金は祖父の3000万円のうちの2000万円から贈与され、それとは別に祖母から祖父へ1000万円の贈与があったとみなされてしまうのでしょうか?
税理士の回答

「贈与」とは民法では次のように定めています。『贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思表示をし、相手方が受諾することによって、その効力を生ずる。』(民法549)
つまり、財産を贈与する人が「あげる」という意思を示し、一方の贈与される人が「もらう」と受諾することを前提とした行為をいいます。
本件の場合、お祖母様が自分の財産をお祖父様に対して「あげる」と意思表示し、お祖父様がそれを「もらう」と承諾した場合には、両者の間での贈与が成立したということになりますので、その場合においてはお祖父様に贈与税が課税されることになります。
しかし、上記のような合意が無い場合には贈与は成立しておりませんので、お祖父様の口座に振り込まれたお金を速やかにお祖母様に返金して頂ければ、お祖父様に贈与税がかかることはないと考えます。
契約書等の事実関係からは教育資金の贈与は、お祖父様からの贈与と考えることになると思われます。
宜しくお願いします。
本投稿は、2015年05月06日 18時39分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。