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誰も住まない実家を相続したらどうする? 空家を放置したままのリスクと解決策は?

著者: 棚田 健大郎 行政書士・ファイナンシャルプランナー・相続アドバイザー

大学進学や就職などで一度上京すると、そのまま家を出たまま、しばらく実家に帰っていないという人も多いのではないでしょうか。実は最近、誰も住む人がいなくなった実家を相続で取得して、その後の維持管理に困っているという話をよく聞きます。 そこで今回は、実家を相続した場合に発生する空家問題と、そこに潜むリスク、そして具体的な解決策について解説します。

目次

社会問題になってきた空家の相続

田舎の実家で暮らしていた両親がともに亡くなり、残った実家を子供たちが相続するというケースはよくあります。 この時、子供たちのうちの誰かが、その後実家に住むのであれば良いのですが、すでに東京で就職していたり、結婚して嫁いでいるような場合は、誰も住む人がいない空家になってしまう可能性があります。

一昔前までは、実家は長男が相続するものという、いわゆる「家督相続」の慣習が残っていましたが、最近では核家族化と単独世帯化が進んだため、実家が空家になってしまうケースが多く発生しており、深刻な社会問題となっています。

空家相続に潜む3つのリスクとは?

いくら田舎の実家とはいえ、一応は不動産という資産ですから、相続して損はなさそうに感じるかもしれません。 たしかに、相続した後に実家に住むのであればその通りですが、誰も住む人がいなくて空家になってしまうと、それはたちまち「負の遺産」になってしまう可能性があります。

というのも、空家を相続してしまうと、次のようなリスクを負うことになるからです。

維持管理のリスク

建物はある意味で生き物なので、誰かが住んで生活していれば、そこまで問題は発生しません。 ところが、空家になってしまうと、誰も掃除やメンテナンスをしなくなってしまうため、かなりのスピードで劣化していきます。

室内の痛み具合はもちろんですが、敷地内の掃除や庭の手入れなどもなかなかできないため、荒れ放題になってしまい、近隣住民の方からクレームが入ることもあります。 また、万が一、家の外壁や庭の枝が折れて通行人にでも当たったりしたら、たとえ自分がそこに住んでいなくても、所有者としての管理責任を問われる可能性があります。

最近ではゲリラ豪雨なども頻繁に発生しているため、それらによって屋根や外壁が落下する可能性も考えられます。

防犯上のリスク

空家の状態が長く続くと、勝手に不審者が侵入したり、ゴミが不法投棄されたりといった防犯上の問題も浮上してきます。

人が住んでいない建物は、犯罪などに悪用される可能性もあるため注意しなければなりません。

税金のリスク

不動産を所有するということは、資産を持つということであると同時に、固定資産税の納税義務者になるということでもあります。

実家に誰も住んでいなくても、所有者に対しては毎年、固定資産税都市計画税が課税されるため、これが負担となってのしかかります。

空家相続問題をまとめて解決する方法とは

このように、住む予定のない空家を相続すると、非常に重たいリスクを背負うこととなります。 かと言って、先祖代々守ってきた土地や建物をそう簡単に売却して手放すわけにもいかないというジレンマもあるでしょう。

そこで、売却以外で空家問題を解決する方法があります。それは、実家を活用した「賃貸経営」です。

誰も住まなくなった実家を、「賃貸」として他人に貸し出すことで、空家特有のリスクは全て解決することができます。 人が住んでくれることで、ある意味での管理人としての役割を果たしてくれるため、管理面や防犯面についてのリスクはほぼ解消されます。 また、賃借人から徴収した家賃を維持修繕コストや固定資産税の支払いに充当することもできます。

「田舎の一戸建てなんて、賃貸需要がないのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、意外と地方の場合はマンションよりも一戸建て志向が強いため、一戸建て賃貸に暮らすケースは意外に多いのです。

また、一戸建て賃貸は都心のワンルーム投資とは違い、一度入居するとそこに生活の基盤をつくるため、非常に長い間安定的に居住してくれる可能性が高いという賃貸経営上のメリットもあります。

このように、万が一実家の空家を相続によって取得した場合は、空家のままにしておくのではなく、賃貸として貸し出すことで、多くのリスクを回避することができます。 空家のままでは「負の遺産」ですが、賃貸に出すことができれば、家賃収入によって収益を出すことも可能です。

この手法については国の姿勢も前向きで、増え続ける空家をどうにか賃貸市場の流通にのせるために、宅建業法を改正して「住宅診断(ホームインスペクション)」の積極的な実施にも力を入れ始めています。

おわりに

誰もいなくなってしまった相続について解説いたしました。 なお、これらの空家対策は遺産分割と同時に考えながら進めていくことが重要です。 また、空家を賃貸に出す場合は相続人の所得税や住民税にも影響が出てきますので、相続税申告と合わせて税理士に相談しておくことをおすすめします。

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