資産1.5億円(相続人2人)の生前における税金(相続税)対策について
相続税対策について教えて下さい。
義母の資産が多く、亡くなった時に相続税が2000万円程度取られることが分かりました。
※義父が8年前に亡くなった時に、全て義母に相続したことに誤りがありました。
何か良い相続税対策があれば、ご教授お願いします。
私は子供(娘)の夫となります。しっかりしていることもあり、姉妹でもめないようにと義母から相談を受けました。
■前提
・母は72歳で現在も事務仕事をして健康です。(人の繋がりのため働いている状況)
・母は持ち家(築50年程度の鉄筋コンクリート構造)に住んでおり、家の躯体は問題ありません。
また、度々リフォームをしており気密性以外の問題はありません。
※土がある住まいを希望しているため、マンションへの引越しは考えていません。
・母は倹約化で、没頭するような趣味もありません。(温和すぎる性格)
・住まいは愛知県であるため、雪が積もるといったことはありません。
・法廷相続人は子である姉妹となります。
■姉家族
構成:3人(夫婦46歳,息子高1)
世帯収入:1300万円以上(夫1000万円以上,妻300万円以上)
住まい:マンション、義母と同市内(徒歩10分)
ローン:なし
金融資産:不明
■妹家族(私)
構成:4人(夫婦44歳,娘2人で中1、小4)
世帯収入:1300万円(私1200万円,妻100万円)
住まい:持ち家、義母と同県内(自動車1時間)
ローン:なし
金融資産:6000万円
土地:2000万円
※私名義に偏っており、将来的に私も相続税対策が必要。
■義母の資産情報
預貯金:1億円
証券:1100万円
土地:3400万円(路線価より算出)
※持ち家の土地のみ
家屋:300万円(納税書類より確認)
死亡時の保険:2000万円
■現在実施している対策
暦年贈与として、孫3人に毎年110万円ずつ送っている。
■検討している対策(義母に回答予定)
・孫の教育費用(金額は知れている)
・まとまった金額を贈与する。(いくらがベストか分からず)
マンション経営などは、不動産会社が儲かるものの出資者はプラスマイナス0で心労が溜まりそうなので回避したいです。
何か良い対策があれば教えて下さい。
税理士の回答

岡村健太郎
はじめまして、税理士の岡村と申します。
マンション経営などは、不動産会社が儲かるものの出資者はプラスマイナス0で心労が溜まりそうなので回避したいです。
これ、すごくよくわかります・・・。
法令が変わらないという前提ですと。
法定相続人×500万円までの非課税枠がありますので、死亡保険に加入するのがいいのではないでしょうか。
ご加入される保険のことについては、別途保険会社さんとご相談されるとして。
ご参考のために、国税庁のホームページURLつけておきます。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4114.htm
ただ、死亡保険に加入するということになると、実の母にでもお話しにくいことですので、それをご質問者様が義母様へご提案はなかなか難しいのかもしれません。
保険会社などに相続対策用のパンフレットなどがあったりするのをもらってきたりして、みなさんで一緒に見て検討するっていうスタンスくらいがいいのかもしれませんね。
相続対策って繊細なお話合いが必要なので、注意を払ってご提案なさってみてください。

岡村健太郎
今、内容を再確認させていただいたら、すでに「死亡時の保険:2000万円」ご加入されていましたね、失礼いたしました。
そうなると、あとは現金預金よりも相続税評価額が下がるようなものに現金預金を変える方法になりますが、マンション経営は無しということですと、単に土地に変えるだけでも、相続税評価額が下がると思いますので、いかがでしょうか。
※不動産会社が仲介手数料だけもうかって、あまり節税対策とは言えないかもしれませんが・・・。
心労があるマンション経営の場合、後々収入が得られるものであるため、相続対策などにはいいのですが、借金をしてまで行わずに、駐車場経営程度の不動産賃貸をご検討されてみてはいかがでしょうか。
愛知県ですと、場所によっては需要はあると思います。
貸地であれば、場合によっては小規模宅地の評価減という、土地の評価額を大きく下げることができるものがありますので。
※相続開始前3年以内に貸付事業を開始した宅地等は貸付事業用宅地等から除外され、小規模宅地等の特例を適用することができなくなりましたので、3年以内にもしものことが起こらないことが前提となりますが。
あとは、ご質問者様もご検討されている通り孫の教育費用(金額は知れている)とか、結構ベタな方法になってくるのかもしれませんね。
■現在実施している対策
暦年贈与として、孫3人に毎年110万円ずつ送っている。
とのことですが、義母様の娘さんたちにも贈与するとかはいかがでしょう。
リスクの少ない方法ですと、そのあたりになってくるのではないでしょうか。
早速のご返信ありがとうございます。
土地は確かに検討しましたが節税はできるものの、仲介手数料、固定資産税、相続登記の印紙代、売却時の所得税などを考えると効果が低いと考えました。
何より預貯金の2000万円分は義父からの土地を相続後に、義母が売却したこともあるため提案しづらいです。
※義父が亡くなった時に、資産の把握と知識が無かったことを後悔。
2024年から法定相続人への暦年贈与は7年遡及されるため意味がないと思いますが、7年以上健康に生きてもらいたいという意味も込めてやってみてもよいかもしれません。ただし、金額も知れているのでまとまった金額で贈与税を支払い、インデックス投資で放置するのが良いかもしれませんね。

岡村健太郎
義父からの土地を相続後に、義母が売却した・・・。
そういうご事情があるのでしたら、提案はできないですよね、さすがに・・・。
暦年贈与の持ち戻しが伸びてしまったのは重々承知しておりますが、ご質問者様のおっしゃるとおり人間の寿命は分からないので、やってみる価値は十分あると思います。
義母様の老後の生活資金が十分に残るという前提で・・・。
義母様が心情的にお許しになるのであれば、法定相続人以外のたとえば娘さんの旦那様への贈与をするとか(私の以前のご客様では実際にいらっしゃいました)っていうのはありかもしれません。
それか、ご質問者様のおっしゃるとおり、贈与税を支払ってもよいとお考えでしたら、新NISAも始まりましたので、オルカンなどのインデックス投資で放置もありかもしれませんね。
ご返信ありがとうございます。
子供の配偶者(私含めて)の贈与も考えましたが、夫婦間は将来分からないことですし、客観的・公正な立場で支援したいと考えています。
頂いた意見から、以下優先順位で提案したいと思います。
孫への贈与(実施済みのため継続)
孫の教育資金
相続人への贈与(特例税率)
相続人の配偶者への贈与
不動産の売買(運用)
新NISAで枠が増えることもあるので、オルカンなどに投資して、減った税金分は長期的に取り戻せるように考えます。
専門分野の方からの意見ありがとうございました。

岡村健太郎
ベストアンサーありがとうございました。
今まで相続のお客様を何件も担当させていただきましたが、土地や建物などの不動産で多く財産を所有されている方は、やはり納税のことが不安になる場合が多かったので、オルカンなどに投資してっていう選択肢が取れるのはすごく良いと思います。
本投稿は、2024年01月06日 09時50分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。