二筆土地に建つ両親宅に、小規模宅地の特例は使えますか?また、土地を持分で登記するのに測量は必要ですか
父がなくなり、相続税申告の為、小規模宅地の特例を使えるのか判断に困っています。
父名義の土地A,Bは一体利用しており、両親宅と長男宅があります。両親宅は、土地A,Bにまたがり、長男宅は、土地Bにあります。ここで、土地Aを母、土地Bを長男が取得した場合、この特例の適用は土地Aのみと考えています。
以下、土地B一部にも特例を適用できないか、質問があります。
Q1. 土地B一部を母持分にすれば、この特例が適用できるのでしょか。それとも、土地Bを全て母が取得し、かつその建築面積比分のみ特例が適用になるのでしょうか?
(具体例)
土地Bに占める建築面積比は 両親宅:長男宅=2:8 になります。
土地Bの持ち分を 母:長男=2:8 としたいとします。
こうすれば、母持分の土地上に両親宅があり、そこのみですが、特例適用できると考えます。もちろん330平方メートル未満です。
Q2. 上記において、土地Bの持分を 母:長男=3:7 の場合も同様でしょうか
Q3. 土地Bを二人の持分で登記する場合、境界線を定めるために測量をする必要はないのでしょうか
先生方、ご回答よろしくお願いします。
税理士の回答

Q1. 土地B一部を母持分にすれば、この特例が適用できるのでしょか。それとも、土地Bを全て母が取得し、かつその建築面積比分のみ特例が適用になるのでしょうか?
(具体例)
土地Bに占める建築面積比は 両親宅:長男宅=2:8 になります。
土地Bの持ち分を 母:長男=2:8 としたいとします。
こうすれば、母持分の土地上に両親宅があり、そこのみですが、特例適用できると考えます。もちろん330平方メートル未満です。
→土地Bについて、お母様の取得持分相当について小規模宅地等の特例の適用ができます。
仮に土地Bの面積が100㎡、お母様の取得持分を20%とすれば、小規模宅地等の特例の適用ができる特定居住用宅地等は、
100㎡×20%(お父様自宅敷地面積割合)×20%(お母様の取得持分)=4㎡
となります。
Q2. 上記において、土地Bの持分を 母:長男=3:7 の場合も同様でしょうか
→はい。計算方法はQ1と同様です。
Q1と同様に土地Bが100㎡とすれば、
100㎡×20%×30%=6㎡
について小規模宅地等の特例を適用できます。
Q3. 土地Bを二人の持分で登記する場合、境界線を定めるために測量をする必要はないのでしょうか
→必要ありませんが、土地Bをお父様の自宅敷地部分とご長男自宅敷地部分とに分筆し、お父様の自宅敷地部分をすべてお母様が取得する場合は、お父様の自宅敷地全体に対し、小規模宅地等の特例の適用をすることができます。
しかし、分筆するのには、数十万円からの費用がかかりますし、相続税への影響も計算した上での判断になるでしょう。
相続税は、適正な申告書の作成に高度な専門知識が必要であり、税務調査率が高い税目でもありますので、なるべく相続税に強い税理士に申告のご依頼をされることをお勧めいたします。
なお、ご質問の論点以外の要件については考慮しておりませんので、予めご了承ください。
回答ありがとうございます。昨日書いたお礼のメールが届いていなかったようで、お礼が遅くなり申し訳ございません。この回答で特例を活用できることに確信を持てました。ありがとうございました。

お役に立てて何よりです。
またお困りの事がございましたら、お気軽にご質問ください。
本投稿は、2021年03月22日 16時32分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。