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国税庁の定める【所得税法基本通達30-10(勤続期間の計算の特例)】の適用について

私は現在A社に5年以上在籍しており、給与もA社からいただいています。その上で、同族会社のB社(在籍はなし)で一人で事業を立ち上げ、継続的に利益をもたらしてきました(現在進行形)。10月に個人事業主として独立し、B社で立ち上げた事業を継承する場合に、独立資金としてB社の今まで私が事業で積み上げてきた資産(一部でも全部でも)を、表題の基本通達を適用して、B社からの退職金として頂戴できないのでしょうか?
※退職金の規定など、必要とされる書類等あればはこれから整える想定です。
※A社B社共に代表は私の父です。

税理士の回答

結論から申し上げますと、所得税基本通達30-10を適用したとしても、B社から「退職金(退職所得)」として独立資金を受け取ることは難しいかと存じます。
主な理由は以下の通りとなります。

1、通達の趣旨と「退職」の不成立
同通達は、転籍等の際に前職の勤務期間を通算できる「計算上のルール」を定めたものに過ぎず、支給自体を正当化する根拠にはなりません。
退職所得の大前提は、支給元との「雇用・委任関係」の終了ですが、「在籍・給与なし」の実態では税法上の退職事実が成立しません。

2、税務リスク
在籍のないB社から資金が渡った場合、B社側では「寄附金」や、実質的な経営関与に基づく「役員賞与」として損金不算入となる可能性が高いです。ご自身にも「一時所得」「雑所得」、あるいはお父様からの「贈与」とみなされる課税リスクが生じます。

3、規定の駆け込み整備
同族会社において資金移動の直前に退職金規定を作成することは、税務調査で租税回避行為として否認されるリスクが非常に高いです。

資産を引き継ぐ場合は、退職金ではなく適正な時価での「事業譲渡」など、実態に即した適法な枠組みをご検討頂く事をお勧め致します。

回答は以上となります。
ご参考になりましたら幸いです。

本投稿は、2026年08月20日 17時31分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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