【海外留学中のデザイナー】源泉徴収についての質問
フィンランドの大学に留学中のデザイナーです。日本の企業さまからパンフレット制作のお仕事をいただき、その際の源泉徴収について質問がございます。
⚫︎居住地
日本国非居住者。留学開始時に海外転出届を提出しており、日本に住居やオフィスは所有していません。
⚫︎仕事内容
パンフレットのグラフィックデザイン業務。印刷費は含みません。
⚫︎源泉徴収
フィンランドの税務機関veroのウェブサイトには、「外国人留学生または研修生の場合、フィンランドでは通常、他国から受け取った収入に税金は課されません。」と記載があります。
https://www.vero.fi/en/individuals/tax-cards-and-tax-returns/arriving_in_finland/Studying-in-Finland/#:~:text=If%20you%20are%20a%20foreign,will%20be%20taxed%20in%20Finland
①今回の場合、租税条約の第12条「著作権の使用料」に該当し、10%の源泉徴収が必要となる、という認識で間違いないでしょうか?
②満額(消費税は不課税?)で請求し、企業さまに源泉徴収を行っていただく、という流れで間違いないでしょうか?租税条約の届出等の手続きの流れを教えていただけると幸いです。
③年間収入が103万円以下の場合、非居住者でも年末調整をすれば、上記の源泉徴収された税額は還付されるのでしょうか?
ご回答どうぞよろしくお願いいたします。
税理士の回答

貴方の留学が長期のものであり、現在日本の非居住者となる前提で説明します。(1年未満の短期留学の場合は、1年を超えるまでは居住者になります)
①今回の場合、租税条約の第12条「著作権の使用料」に該当し、10%の源泉徴収が必要となる、という認識で間違いないでしょうか?
⇒ ご理解のとおりとなりますが、日本の会社を通じて税務署に「租税条約の届出書」を提出してください。提出がない場合は20.42%の源泉徴収になります。(あとから届出書を提出し還付請求もできますが、支払者の企業を通じてとなります)
②満額(消費税は不課税?)で請求し、企業さまに源泉徴収を行っていただく、という流れで間違いないでしょうか?租税条約の届出等の手続きの流れを教えていただけると幸いです。
⇒ 租税条約の届出書を、報酬の受け取る前までに、日本の企業(支払い者)を通じて提出します。
様式が改正され、貴方のサインなどは必要なくなりましたので、国税庁のhpから様式を印刷し、貴方の現住所を記載して、支払者の方に送ってください(2部)
支払者の方は、支払者の所轄税務署に提出した後の報酬の支払いが10%となります。
③年間収入が103万円以下の場合、非居住者でも年末調整をすれば、上記の源泉徴収された税額は還付されるのでしょうか?
⇒ 非居住者のかたの「使用料」は源泉分離課税伊なりますので、日本国内の還付を受けることはできません。
また、非居住者の方の所得は103万円の判断材料にはなりません。(親御様からの生活費の送金などにより判断されます)
なお、通常は居住地国で確定申告などをする際に、「外国税額控除」の対象となりますが、外国税額は還付の対象にはなりません。フィンランドの税制でについては、フィンランドの課税当局にご確認ください。
国税庁HPから参考箇所を添付します。
「租税条約の届出書(使用料)」https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/joyaku/annai/1648_41.htm
「非居住者である親族について扶養控除を受ける方へ」(パンフレット)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0022009-107_01.pdf
本投稿は、2024年07月05日 08時03分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。