妻のパート収入を夫の個人事業の収入として計上できますか
私は本業は私立の教員をしております。また、副業で教育関係の個人事業をしており、毎年青色申告をしております。
今回の相談は妻の収入についてです。 妻は労働基準監督署の非常勤として週2~3日働いております。別に子供向け英会話の講師のパートもしております。 現在はこれらの収入を129万円にギリギリ抑え、私の本業の扶養に入れています。
しかしながら、妻の収入増によりまもなく超えてしまいそうです。そこで、月1万5000円程度の収入である英会話講師のパートの方を辞めるかどうか悩んでいます。
英会話のパートをやめずに済む一つの考えとして、英会話の収入分を私の個人事業主名義の口座に振り込んでもらい、私の売上とすることは可能なのでしょうか?
それが可能なら、英会話もやめずに済み、妻も今面倒を見ている生徒さんを責任もって指導が続けられます。
回答のほどよろしくお願いいたします。
税理士の回答

大越映明
(回答内容)
妻の「英会話講師」のパート「収入」の発生形態等による。
① 雇用契約に基づく、給与所得の場合(労働者派遣も含む)
労働者である妻の「給与所得」に該当
② 請負契約等に基づく、事業(雑)所得の場合
夫が「その事業を経営していると認められる者」であれば、夫の「事業(雑)所得」に該当
(回答理由)
① 上記「収入」が雇用契約に基づく場合、「賃金」に該当するため、当該「賃金」は雇用主は「直接労働者に支払う」必要がありますので、夫に支払うと雇用主が法律違反となります。(労働基準法24条)したがって、夫の「事業所得の売上」にも「給与所得」にも該当することは考えられません。
② 上記「収入」が請負契約等に基づく場合、当該請負契約が「元請と夫との間で締結」されており、妻がその事業の従事者に過ぎない状況が明らかであれば、当然に夫名義口座への「売掛金」の入金事実とも整合性があるものと考えます。(所法12)
※「その事業を経営していると認められる者」については、以下を参照してください。(所基通12-2、12-5)
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/03/01.htm
本投稿は、2023年08月07日 10時42分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。