建物解体費用について
お世話になります。
法人で不動産経営を行っており、所有する物件のうちの1棟を解体することになりました。その後は個人(社長名義)で新たに建物を建てる予定です。
現状は、旧建物は法人名義、土地は社長名義となっています。
解体費用ですが法人が負担をしていますので、法人側の経費とし算入できるでしょうか。借地権につきましては無償返還届を提出済です。
また、経費となる場合、以下のように仕訳しても問題ないでしょうか。
固定資産除却損(簿価+解体費用)/建物(簿価)
普通預金(解体費用)
何卒宜しくお願い申し上げます。
税理士の回答

法人が負担した建物解体費用は、損金算入が可能だと思われます。
また、仕訳方法は適切だと思われます。
1.解体費用の損金算入について
a. 既存の建物を解体する場合であり、土地と建物を同時に取得して1年以内に解体するケースではないこと。
b. 解体後、法人ではなく個人(社長名義)で新たに建物を建てる予定であること。
c. 借地権の無償返還届を提出済みであり、土地所有者への返還を前提とした解体と考えられること。
2.仕訳について
【借方】固定資産除却損(簿価+解体費用)
【貸方】建物(簿価)、普通預金(解体費用)
この仕訳は、法人税基本通達7-7-1に基づいており、建物の簿価と解体費用を合わせて固定資産除却損として計上することが認められています。
(参考 出典)
国税庁 タックスアンサーNo.5401「土地とともに取得した建物を取り壊した場合の土地の取得価額」
ご回答いただき誠に有難うございました。
法人税基本通達7-7-1を確認したのですが、
新たにこれに代わる建物を取得した場合とありまして、新たな建物は法人名義ではなく個人名義とした場合でも適用になるという事で宜しかったでしょうか。

失礼しました。
法人名義でも
解体が事業上の必要性に基づいて行われていること。
単なる個人的な目的ではなく、法人の事業目的に沿ったものであること。
であれば損金算入可能かと思います。
丁寧にご返答いただき有難うございます。
そうしますと今回のケースでは、個人名義の建物を建てるために法人名義の建物を解体しているため法人側の解体費は損金ではなくどのような勘定科目を使用すれば宜しいでしょうか。
何度もすみません。宜しくお願い致します。

たしかに
旧建物が法人名義であり、その資産の除却に伴う費用であるため、法人の事業活動に直接関連していると見なせるとも思われます。
土地が社長名義である点については、「無償返還の届出」が提出されていることから、土地に係る法人の借地権の解約が無償で行われることが確定しています。これにより、解体費用が法人のみに帰属することが確認されており、法人の経費とすることが妥当とも思われます。
一方で
物件解体が、個人の家を建てるための解体であるため、法人の業務目的上行われたものではないとも思われます。
仮に解体費用が事業に直接関連しないと税務署からみなされた場合、役員賞与になると思われます。
ご解答いただき誠に有難うございました。
お金の流れですが、融資を受ける際に個人で解体費用を負担しました。しかし、後から解体費用は旧建物の所有者である法人が負担しなければいけない事を知りまして、法人から負担費用を返してもらいました。
この場合の仕訳ですが以下のようにしました。
➀固定資産除却損/役員借入金
②役員借入金/普通預金
宜しくお願い致します。
本投稿は、2024年09月05日 11時02分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。