個人事業主【簿記2級】有価証券の決算整理仕訳について
簿記2級学習者です。個人事業主です。
表題の件について伺いたいです。
質問を端的に言うと、期首に再振替仕訳する(しない)理由がイマイチ整理がつかないため、解説をお願いしたです。
■現状の認識
・売買目的有価証券
有価証券評価損益は翌期首に再振替してもしなくてもOK。それぞれ洗替、切放と名称がある。
・満期保有目的債券
償却原価法により、金利の調整分を帳簿に反映させる。翌期首は再振替仕訳しないが、決算時に未収有価証券利息がある場合はそれだけ行う。金利の調整分を再振替仕訳しない理由は、翌期首に再振替仕訳すると、経過期間に応じて利息が発生したころにならず、償還時に一気に利息が計上されることになり、発生主義の考え方に反するから。
・その他有価証券
その他有価証券評価差額金(純資産項目)は翌期首再振替仕訳をする。償却原価法での仕訳はしない。
■分からないこと
なぜ、売買目的有価証券は期首の仕訳が2パターンあるのにその他有価証券は再振替仕訳を必ず行うのでしょうか?
以上、よろしくお願いいたします。
税理士の回答

売買目的有価証券は、売却によって利益を得ることを目的として保有するものであり、その他有価証券は、投資等の様々な目的で保有されるものだからです。
すなわち、売買目的有価証券を取得し、売却する場合を考えてみると、決算で切放法で簿価を付け替えて、その簿価と売却価額との差額を売却損益としても問題ないのに対し(もともと売ること目的としているから)、その他有価証券を取得し売却する場合を考えてみると、必ずしも売却を目的としていないので、売却損益を取得原価と売却価額との差額とする必要があり、そうすると簿価を決算日の時価に修正してしまう切放法は採用できない、ということになるからです。
本投稿は、2021年09月21日 16時32分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。