法人成りの際の前払費用の引き継ぎについて
個人事業主から法人成りをする際、
・2年一括で支払った損害保険料
・年払いの備品レンタル料金
・前月払いの家賃
などの前払費用が残っているため、法人に引き継ぎをしたいのですが、
①固定資産などの引き継ぎと同様に消費税課税取引となるのか?
②敷金などの引き継ぎと同様に不課税取引となるのか?
事例や解説等見つけることができず判断に困っています。「返還請求可能」という点では②なのかなと思っていますが、「使用収益」と解釈すると①のようにも思えてきます。
有識者の皆様のご意見いただけませんか?
税理士の回答
前払費用の譲渡は不課税です。個人事業者のときに前払費用の消費税を認識するのは、役務の提供を受けた時、つまり経費科目に振替えたときと同じ理屈です。
但し、損害保険料と家賃が居住用物件であれば会社の事務所として使用したとしても非課税です。
振替え時の処理、保険料(非課税)/前払費用(不課税)、地代家賃(非課税)/前払費用(不課税)
尤も、資本金1,000万円未満で設立事業年度から課税事業者選択届出書により自ら課税事業者にならなければ、税区分をしても納税義務がありませんので実際には関係しません。
ご回答ありがとうございます。
個人事業の方で課税事業者のため、不課税か、課税売上かの判断に困っておりました。
そもそも前払費用を計上する際に消費税は認識されず、経費科目に振り替えた際に認識されることが前提なので、個人から法人への譲渡の際はまだ役務の提供を受けていないので消費税を認識せず、法人にて役務の提供を受けた際に消費税を認識する、という理屈ですね。
端的でわかりやすい説明をいただき、誠にありがとうございました。
本投稿は、2022年08月25日 04時46分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。