耐用年数省令別表の保証率について
耐用年数省令別表の8,9,10で定められている保証率はどのような計算過程を経て算出されるのでしょうか?
一定の計算式みたいなものがあるのでしょうか?
ご教示ください。
よろしくお願いします。
税理士の回答

藤本寛之
保証率の使い方ですが、取得価額×保証率で「保証額」を求め、定率法で計算した減価償却額が保証額を下回った時点で、定額法に切り替えて減価償却を行っていきます。
耐用年数を経過した時点で簿価は1円になります。
言葉で説明するのが難しいので、以下設例を書いてみました。
1年目~3年目までが定率法での計算、4年目から定額法に切り替わります。
(例)取得価額1,000,000円、耐用年数5年、平成29年1月取得、定率法
定率法の償却率0.4
保証率0.108 →保証額:1,000,000×0.108=108,000円
改定償却率0.5
(1年目) 減価償却費:1,000,000×0.4=400,000 簿価600,000円
(2年目) 減価償却費:600,000×0.4=240,000 簿価360,000円
(3年目) 減価償却費:360,000円×0.4=144,000円 簿価216,000円
(4年目) 減価償却費:216,000円×0.4=86,400円 ←切り替えます!!
3年目末の簿価×定率法の償却率<保証額108,000となるため、ここで定額法に切り替えます
減価償却費216,000円×改定償却率0.5=108,000円 簿価108,000円
(5年目) 216,000円×改定償却率0.5=107,999円 簿価1円
藤本先生ご回答くださりありがとうございます。
私の質問の仕方が悪く、意図が伝わっていないようでしたので、再度質問させていただきます。
耐用年数省令別表第十の表を一部抜粋してみました。
H24年4月1日以後取得
耐用年数 償却率 改定償却率 保証率
3年 0.667 1.000 0.11089
4年 0.500 1.000 0.12499
5年 0.400 0.500 0.10800
6年 0.333 0.334 0.09911
7年 0.286 0.334 0.08680
とゆう感じで、耐用年数により償却率などが定められているかと思います。それぞれの数値が示す意味については、ある程度理解はできているつもりです。
この表を見ていて気になってしまったことがありまして、それは表に記載されている改定償却率と保証率の求められる計算過程です。
例えば、償却率が求められる計算過程は
耐用年数3年の場合は1/3×200%=0.667だとおもいます。
それと同じように改定償却率や保証率にも一定の計算式みたいなものがあるのでしょうか?
3年の場合の改定償却率がなぜ1.000なのか、保証率がなぜ0.11089なのか。
6年の場合の改定償却率がなぜ0.334で保証率が0.09911なのか。
6年と7年でそれぞれの償却率は異なるのに改定償却率はなぜ一緒なのか。
気になり色々調べてみたのですが、答えにたどり着けずにいます。
長々と書いてしまい申し訳ございません。
また抜粋した表が見づらいかもしれませんが、よろしくお願い致します。

藤本寛之
減価償却をシステムを組んで計算する際には必要になるのかもしれませんが、特に保証率がどの様にして決められたのかは分かりません。
定率法と定額法の切り替わる年は、定率法のカーブと定額法の直線とが交わるところなので、一定の算式で求められ、それにもとづいて改定償却率が計算されているのでしょう。
文系の私にはこれ以上はわかりません。
大変勉強になりました。
ありがとうございました。
本投稿は、2018年02月02日 14時28分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。