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決算申告書の税抜き、税込み処理の違いにつきまして

法人の決算申告書の作成時の処理につきまして。
税抜き処理と税込み処理の違いを教えていただけないでしょうか。
損得などいろいろな情報を頂けますと幸いです。
どうぞ宜しくお願いいたします。

税理士の回答

ネット上で全てをご説明することは困難ですので、主な点を回答します。
税抜経理とは本体価格と消費税を分けて、期中は消費税を仮払消費税(資産)・仮受消費税(負債)で処理し、申告で確定した時点で資産・負債を精算する経理方法です。
税込経理とは本体価格と消費税を分けずに全て税込で損益勘定で処理する経理方法です。
例、本体価格10,000円、消費税1,000円の消耗品を現金で購入した場合
税抜経理:(借方)消耗品費10,000円、仮払消費税等1,000円/(貸方)現金11,000円
税込経理:(借方)消耗品費11,000円/(貸方)現金11,000円

どちらの経理方法を使っても損益(所得)は、下記の控除対象外消費税等が生じない限り変わりません。
税抜経理でメリットがあるのは、10万円未満の少額資産の判定などです。
例えば本体価格が99,000円のモノを購入した時に、税抜経理であれば全額を損金又は必要経費と出来ますが、税込経理であれば税込108,900円となり取得価額が10万円未満になりませんので、減価償却資産に計上しなければいけない等です。
税抜経理のデメリットは、高額な資産を購入した場合で一定の要件にはまると、そのの取得資産について支払った消費税について法人税や所得税の計算上、損金や必要経費への算入に制限を受けることです。
これを控除対象外消費税等といい、詳細は以下の国税庁タックスアンサーをご参照ください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6921.htm

税込経理のメリットは、上記の仕訳の通り、いちいち本体価格と消費税を分けて記帳する必要がないため、日常の仕訳が容易であるということかと思います。
尤も、会計ソフトを使えば、各勘定科目に消費税を設定し、通常の仕訳は税込で行い、決算申告時に税込・税抜の切替は簡単に出来るようになっています。

本投稿は、2020年06月15日 11時50分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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