賃貸物件の修繕の経費計上について
法人が、その法人の事務所を、その法人の社長から賃借しています。
その事務所の屋根の修繕費(雨漏りによる瓦の張替え)、トイレの入れ替え(和式から洋式)、エアコンの入れ替えの工事を行う場合、その工事費は会社の経費計上若しくは資産計上とできますでしょうか。
税理士の回答
山口勝己
ご質問の工事費は、会社の経費(修繕費)または資産(資本的支出)として計上できます。社長個人の持ち物であっても、法人が適正な賃料を支払って事務所として使っている場合、維持管理に必要な費用や設備投資は会社の税務上の取扱いに沿って処理することになります。
工事内容ごとの具体的な判断基準は以下の通りです。
屋根の修繕(雨漏りによる瓦の張替え)雨漏りを直すための瓦の張替えは、建物の維持管理や元の状態に戻すための工事にあたります。そのため、原則として全額を経費として一時に計上できます。ただし、単なる雨漏り修理にとどまらず、屋根全体の材質を極めて高耐久なものへ変更するなど、建物全体の耐久性を著しく高めるような工事を行った場合は、その高まった部分の費用を資産として計上し、減価償却していく必要があります。
トイレの入れ替え(和式から洋式)和式から洋式への変更は、一般的に設備の機能向上や建物の価値を高める工事とみなされます。そのため、原則としては資産として計上し、減価償却を行います。ただし、工事にかかった総額が20万円未満である場合や、区分がつきにくい工事で金額が60万円未満である場合など、一定の基準を満たすときは特例として経費での処理が認められることもあります。
エアコンの入れ替え古くなったエアコンを取り外して新しいエアコンを設置する場合、そのエアコンの金額や機能によって分かれます。
資産として計上する場合:購入および設置にかかった費用が1台あたり10万円以上(中小企業の特例を使う場合は40万円以上)で、以前よりも大幅に高性能な機種へ変更した場合は、器具備品などの資産として計上し、数年間にわたり減価償却をします。
経費として計上する場合:故障に伴い、以前と同等程度の一般的な機種に交換した場合で、金額が1台あたり20万円未満のときなどは、一時の経費として処理できる可能性が高くなります。
法人が賃借している物件に施した造作や設備は、会社の資産として計上したあと、その事務所の賃貸借契約の期間や設備の耐用年数に応じて減価償却を進めることになります。
山本快夫
お世話になります。
ご質問に対する回答)
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賃貸借契約において「賃借人(法人)が一切の大小修繕の費用等を負担する」旨の特約が付されており、この特約に基づき賃借人(法人)が修繕費等を負担した場合は、修繕費または資本的支出として計上できます。
しかし、賃貸借契約において、屋根の修繕などの大修繕につき賃貸人負担と明記してあり、さらに造作買取請求権が放棄されている場合は、賃借人(法人)から賃貸人(個人)に対する贈与・賞与等に該当する税務上のリスクは残ります。
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補足)
賃貸借契約において、建物の維持管理に関する費用(修繕費を含む)の負担割合を定めることができます。
しかし、下記の通達を参考にすると、災害によらない経年劣化・自然損耗による場合で、修繕等の補修義務がないにも関わらず補修を行った場合は、「税務上は認められない」リスクが生じると個人的には整理しています。
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法人税法基本通達7-8-10
法人が賃借資産(賃借をしている土地、建物、機械装置等をいう。)につき修繕等の補修義務がない場合においても、当該賃借資産が災害により被害を受けたため、当該法人が、当該賃借資産の原状回復のための補修を行い、その補修のために要した費用を修繕費として経理したときは、これを認める。・・・
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なお、一切の大小修繕についての賃借人負担特約が無効か否か、といった問題は、弁護士マターとなりますので、念のためご確認されることをおすすめ致します。
(参考:東京地裁平成25年12月19日)
他の方のアドバイスも参考になさってください。少しでもご参考になりましたら幸いです。
法人が、その法人の事務所を、その法人の社長から賃借しています。
その事務所の屋根の修繕費(雨漏りによる瓦の張替え)、トイレの入れ替え(和式から洋式)、エアコンの入れ替えの工事を行う場合、その工事費は会社の経費計上若しくは資産計上とできますでしょうか。
社長から借りたのではなく、ほかの他人から借りたと冷静に考えてください。
屋根の修理代を支払うでしょうか。
契約書にあれば別ですが。
よろしくお願いいたします。
トイレの入れ替え(和式から洋式)、エアコンの入れ替えの工事を行う場合
契約書にあれば、会社負担も可能でしょう。
本投稿は、2026年09月16日 09時34分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







