海外に住んだまま日本で個人事業主として開業をする際の経費の計上方法について
こんにちは、私は海外でフリーランスとして働く傍ら、日本でアフィリエイト収入を得ています。
来年のあたまに個人事業主として開業を考えているのですが、現段階では日本のアフィリエイトよりも海外の収入の方が多い関係で、時にはこの外貨を日本の経費として使用しなければならないこともあるかと思い、お伺いしたいことがあるのですが…
一般的な考えとして、この場合は「事業主借」として処理をするものだと考えているのですが、「事業主借」として記帳するメリットとは何なのでしょうか?
「事業主借」は経費として計上できず、かつ課税もされないということであれば、記帳をする必要もないと思うのですが。
ちなみに、現段階では日本のアフィリエイト収入は月3万円ほどで、来年になればもっと上がることを見越し、日本で開業を考えているのですが、外貨を事業に使用する、といったことに対しては、いまいち経理の方法が分かっていません。
ちなみに、私の現在の状況ですが…
・住所の有無⇒海外に長期滞在中ですが日本の住所は抜いておらず、実家の住所をそのまま住民票に残している
・オフィスを構えるかどうか⇒どこかに住所・電話番号を記載することは現段階では無いため、納税地を自宅にしようと考えています。
もしかすると、今後の収入の状況によっては、開業は全くせず、雑所得で処理するかもしれないのですが、来年のことを見越し、今から質問をさせていただきました。
お時間あります時にお答えいただける方がいらっしゃいましたら幸いです。
税理士の回答

個人事業主として開業し、青色申告承認申請書を提出して青色申告をする場合、複式簿記により帳簿を記帳しなければなりません。
その場合、事業用の預金口座や現金を決める必要がありますが、そこからではなく、生活費など自分のお金から経費を支出する場合があります。
そのようなときに以下のように仕訳をして、経費を計上することが可能となります。
(借方)経費 ××× (貸方)事業主借 ×××
この仕訳をすることにより、必要経費として認められる支出を、事業用預金口座や現金から支払わなかった場合にも、必要経費として計上することができます。
唐澤様、分かりやすくありがとうございます。
追加で質問したいことがあるのですが、上記の仕分けで海外の家賃(事業用で30%を想定しています)、光熱費、通信費(スマホ代)、また時には出張という名目で日本に行くこともあると思うのですが、その時の海外発日本行の航空券代を外貨で支払った場合も上記の仕訳で経費にできるのでしょうか?
お答えできる範囲内で構いませんので返信いただけますとありがたいです。

文面からわかる範囲ですが、海外での家賃や光熱費は海外の事業の必要経費になるとして日本の課税当局からは否認されるのではないかと思います。
その他も必要経費とするためには、アフィリエイトの収入を得るために必要かどうかを明確に説明できるようにしておく必要があるかと思います。
唐澤様、返信ありがとうございます。
もうひとつ聞かせて頂きたいのですが、開業する前に発生する「開業費」というのはどこまで認められるのでしょうか?
インターネットで色々な情報を探しているのですが、いまいち分からず、比較的大きな金額のものは「開業費」で償却したいと思っています。例を挙げればホームページ作成にかかったサーバー、ドメイン代、パソコン2台(ともに2万円台)などですが、これに関しても、上記で唐沢様がおっしゃった「日本のアフィリエイトの収入を得るために使用した経費」のみを記帳するという解釈でよろしいでしょうか?

開業費は、事業所得を生ずべき事業を開始するまでの間に、開業準備のために特別に支出する費用をいいます。たとえば開業準備のために支出した広告宣伝費や、開業までの給料賃金などです。
サーバー代やパソコン代は事業で使用するものであり、どちらかというと、「特別な支出」とは言えず、開業費には含まれないと思います。
サーバーなどは10万円を超えると思われるので、固定資産に計上して減価償却するのが良いかと思います。
減価償却費に関しても経費になるのは、日本のアフィリエイトの収入を得るために使用した部分の金額となります。
唐沢様、分かりやすい説明ありがとうございます。
開業の参考にさせていただきます。
今回は本当にありがとうございました。
本投稿は、2019年11月11日 19時17分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。