役員退職金について
分掌変更の場合の役員退職慰労金の未払計上は損金算入できませんが、実際に退職してお金が支払われた時に損金算入はできるのでしょうか?
税理士の回答

中島吉央
法人税基本通達9-2-32の(注)は、「原則として、」と書かれているので、例外はあり得るということになります。つまり、役員退職給与という性格上、その法人の資金繰り等の理由による一時的な未払金等への計上までも排除することは適当ではないことから、「原則として、」と書かれているのです。
資金繰り等の都合上、全額、支払えない場合、分割払いというパターンが一般的です。
分掌変更に伴う退職金の全額を一時に支払わず分割払いとするに至った資金事情が、会社の資金繰り表等によって説明できる場合であり、分割払いの期間が短く、時期も特定されていれば、各々の事業年度で現金支給した役員退職金はその支給した事業年度で損金経理することにより認められる可能性があります。
ただし、御社の状況によっては否認される可能性がありますので、御社の状況をよく知っている顧問税理士と相談の上、どうするかを判断すべきことだと思われます。
ありがとうございます。ケースバイケースということですね。
本投稿は、2021年04月15日 09時40分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。