寄附金控除で住民税非課税世帯になることはできますか
昨年中に失職し、本年の収入は非上場株式の配当のみとなっています。その非上場株式の配当は約47万円(所得税の源泉徴収前)あるため、単身世帯の住民税非課税世帯の所得限度の45万円を僅かながら上回ります。来年度にあると予想される定額給付金の受給等を考えると住民税非課税世帯と判定されるようにしたいのですが、寄附(配当の47万円の40%である約18万円まで可能?)を行ってその分を所得控除とすることなどにより、住民税非課税世帯と判定されるようにすることは可能でしょうか。
また、令和6年分所得税の定額減税は給与所得や年金所得といった対象の源泉徴収の無い人は受け取れないのでしょうか。このままだと配当収入によって住民税非課税世帯とならずに定額給付金は受け取れず、また失職で給与所得がないので定額減税も得られない形になります。
税理士の回答

石割由紀人
住民税の非課税基準は、自治体によって異なる場合がありますが、一般的に単身世帯の場合、所得が45万円以下であることが条件とされています。 現在、非上場株式の配当所得が約47万円(源泉徴収前)とのことですので、このままでは非課税基準を超えてしまいます。
寄附金控除を活用することで、課税所得を減らし、住民税非課税世帯となる可能性があります。 寄附金控除の計算方法は以下の通りです。
1. その年に支出した特定寄附金の合計額
2. その年の総所得金額等の40%相当額
上記1または2のいずれか低い金額から2,000円を差し引いた金額が寄附金控除額となります。
例えば、18万円の寄附を行った場合、控除額は以下のように計算されます。
- 18万円(寄附金額) - 2,000円 = 178,000円
この控除により、課税所得が47万円 - 17万8,000円 = 29万2,000円となり、非課税基準の45万円以下となります。 したがって、適切な金額の寄附を行うことで、住民税非課税世帯と判定される可能性があります。
次に、令和6年分所得税の定額減税についてですが、これは令和6年分の所得税の納税者で、合計所得金額が1,805万円以下の方が対象となります。 給与所得者の場合、勤務先での源泉徴収時に定額減税が適用されますが、給与所得や年金所得がない方でも、確定申告を行うことで定額減税を受けることが可能です。 したがって、配当所得のみの場合でも、確定申告を通じて定額減税を受けることができます。
まとめると、寄附金控除を活用して課税所得を減らすことで、住民税非課税世帯と判定される可能性があります。 また、配当所得のみの方でも、確定申告を行うことで令和6年分所得税の定額減税を受けることが可能です。 詳細や手続きについては、お住まいの自治体の税務担当部署にご相談されることをおすすめします。
本投稿は、2024年11月15日 03時55分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。