ハンドメイド作家です。住民税の収支計算書の売上原価の算出方法についてご相談です。
こんにちは、お世話になります。
ハンドメイドでの収入があったので住民税の申告が必要になったのですが、収支計算書の売上原価の算出方法について分からないことがありご相談にあがりました。
販売の途中時期からの収支計算書作成となり困っております。
~経緯~
私は2017年からアクセサリーをハンドメイド品としてをオンラインショップで販売しています。
今までは毎年売上が1万円以下で、金額面から確定申告は任意となっていたので確定申告をしていませんでした。
また、扶養に入っていたり本業があったりしたため他で住民税の申告ができており、住民税のみの申告は必要ありませんでした。
しかし、2020年1年間無職でハンドメイドの収入があることから、住民税の申告の必要が出ました。
なお、申告が必要なことは、2021年2月25日に気付きました。ハンドメイドの昨年の売上は5万円に届きませんので確定申告不要とのみ思っておりました。
申告書をみたら確定申告とほぼ同じで、ハンドメイドでの確定申告をしたことがなかったため勉強しながら初めて収支計算書を作っています。
~相談~
売上原価のうち、『期首商品棚卸高』はどうやって算出したらいいでしょうか?
2020年が製作販売開始年であれば悩まないのですが、2020年以前に材料を購入し製作し販売を開始した商品が2020年に売れて、2020年の売上になったものもあり困っています。
製作販売開始時から2019年12月31日までに作った商品、同時期に手元にあった布などの材料は『期首商品棚卸高』や『仕入金額』に入るのでしょうか。
(布は、もらったものや昔から集めていたものを勿体無いからと使っているものが多くあり、それらの金額は分かりません)
純粋に2020年に購入した材料で作ったものが2020年に売れているわけではないので、2020年だけで計算書を作ろうとすると販売との矛盾が発生してしまいます。
『期首商品棚卸高』の出し方が分かれば、『期末商品棚卸高』はそれに則って出せばいいのかなと思っております。
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不勉強のため拙く、長い文面で申し訳ありません。
ご多忙の時期とは重々承知しておりますが、ご回答いただきたく何卒よろしくお願いいたします。
税理士の回答
『期首商品棚卸高』は、2019年12月31日に手元にあった商品、材料の評価額の合計金額となります。
棚卸表を作成し、各商品、材料ごとに、2019年12月31日現在の数量を書き上げ、それに単価を掛けて、評価額を計算し、それを合計して2019年12月31日の期末棚卸高を算出することになります。
単価は、原則として、期末日から最も近い日に取得した、あるいは製造した金額となります。(最終仕入原価法)
2019年期末棚卸高が2020年期首棚卸高となります。
『仕入金額』は2020年に購入した材料費等を記載すればよいことになります。
唐澤寛先生
お忙しいところ、早速ご回答くださりありがとうございます。
もっと待たなくてはならないと思っておりましたので大変嬉しいです。
『期首商品棚卸高』の分かりやすい算出方法をありがとうございます。算出がんばります。
ご回答を拝見し、おおよそ解決しましたが新たに疑問が出ました。
追加で質問をさせていただきたく存じます。
1.もらった布について
0円でもらった布は、期首商品棚卸高に入れなくても大丈夫でしょうか。
2.材料の評価額について
商品に使用した布の合計金額が1円以下になるときはどうしたら良いでしょうか。また、1円以上のものについて、金額の小数点以下はどこまで出せば良いでしょうか。
3.ハンドメイド収入はどの収入に当てはまるのか
「そもそもハンドメイドの収入は事業収入じゃなくて雑収入なのでは?」という疑問がでました。
副業で得た収入であれば雑収入だと思っておりますが、無職で得た場合は事業収入と雑収入のどちらになるのでしょうか(根本的なところを失念しておりお恥ずかしい限りです)。
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たびたびのご相談で申し訳ありません。
ご多忙中恐れ入りますが、ご回答くださいますよう何卒よろしくお願いいたします。
①もらった布については、数量×単価=評価額のうち、単価がゼロ円となるので、評価額はゼロ円となり、結果的に期首棚卸高に算入されないことになります。
②期首棚卸高の算定にあたって、計上すべきなのは、2019年12月31日において、商品に使用していない材料です。数量×単価=評価額が1円以下なら、期首棚卸高に計上しなくてもよいかと思われます。金額的に重要でないからです。
③事業所得でも雑所得でも、とぢらで申告してもよいかと個人的には考えます。
雑所得で申告するにしても、収支計算書は作成しておいたほうが、後々のためにはいいかと思います。
唐澤寛先生
御多忙中にも関わらず、再度ご回答くださりありがとうございます。
①、③について
ずっと気になっていたことだったので、解決してすっきりしました。ありがとうございます。
②について
申し訳ございません。私のほうで勘違いをしておりました。
前回ご回答いただいた中の「各商品、材料ごとに、2019年12月31日現在の数量を書き上げ」の「各商品」のことを、「製作した商品の原価を出す」と思い込んでおりました。失礼いたしました。
この度は相談にお答えいただきまして誠にありがとうございました。
相談させていただきながら、会計ソフトへの入力も同時進行でしていたのですが、お金のことは難しくも面白いです。
今後のためにもこのまま勉強していこうと思います。本当にありがとうございました。
②についてですが、製作した商品のうち、2019年12月31日現在で売れ残っているものも、棚卸の対象になり、期首棚卸高に含まれます。
したがって、売れ残った商品の原価を構成する材料費は期首棚卸高に含まれることになります。
唐澤 寛 先生
②についてご返答くださりありがとうございます。
認識が合っていて良かったです。
前々回での質問の文章が下手なせいでお手数をおかけしました。失礼いたしました。
本日住民税の申告を終えました。
身の回りに聞ける人もおらず、申告の期日がせまっている状態で一人で一晩中悩んで調べて調べて悩んで丸一日。
こちらのサイトに辿り着き、返答がつかないこともあると承知の上で藁にもすがる思いで相談しました。
唐澤先生にご返答をいただけたこと、とてもとても感謝しております。
今後また新たにご相談したいことが出てきた折は、利用させていただきます。
ご多忙中、たくさんのお時間を頂戴しましてありがとうございました。
本投稿は、2021年02月28日 15時09分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。