IDECO確定拠出年金の受取に関する税金計算相談
一時金受給の場合の課税対象所得の計算方法を教えて下さい。
現在66歳でイデコの運用をやめて一時金または年金として来年より受給検討開始しました。60歳時に退職一時金を別途受領済み。37年勤続、退職控除額1990万円、退職金1100万円でしたので、890万円余り有り。イデコ掛金期間は16年で、勤続期間と重複しています。
イデコの一時金は退職控除対象ですが、前退職金受給からの19年ルールが適用されますので、イデコの退職金控除額をどう計算するか教えてください。イデコは拠出金1000万円、運用益2500万円の合計3500万円です。
また前退職金の退職控除残890万円は使えるかどうかも教えてくさだるようお願いいたします。
税理士の回答

奥村瑞樹
ご相談者様の時系列としては、下記のとおりと理解しましたが合っておりますでしょうか。
23歳:働き開始
50歳:イデコ加入開始
60歳:退職一時金1,100万受領
66歳:イデコ運用終了
勤務期間とイデコの重複期間10年(50~60歳)
重複期間を算定するにあたり、60歳の退職一時金受領時において、「所得 < 所得控除」となっていますので勤続年数の調整が必要になります(下記国税庁HPをご参照ください)。
みなし勤続年数の算定方法
800万円を超える場合 (収入金額-800万円)÷70万円+20
上記式にあてはめますと、みなし勤続年数は24年となります。
そのため、47歳の時に退職金を受領したとみなされ、重複期間はないことになります。
したがいまして、イデコの退職所得控除は加入期間の16年分、640万になります。
また前退職金の退職控除残890万円は使えるかどうかも教えてくさだるようお願いいたします。
こちらは残念ですが使用することはできません。
(参考:国税庁HP)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2732.htm
<退職所得控除額の計算の表>
2 前年以前4年内(確定拠出年金の老齢給付金として支給される一時金の支払を受けた年分は前年以前14年内(令和4年4月1日以後に支払を受けるべきものは19年内))に他の支払者から支払われた退職手当等(以下「前の退職手当等」といいます。)がある場合に、本年分の退職手当等の勤続期間と前の退職手当等の勤続期間との重複期間
なお、前の退職手当等の収入金額が、前の退職手当等の勤続年数に基づき上記表により計算した額を下回る場合には、前の退職手当等の勤続期間はその期間の初日から次表の算式により計算した数(1未満の端数は切り捨てます。)に相当する年数を経過した日の前日までの期間であったものとして、本年分の退職手当等の勤続期間との重複期間の計算をします。
奥村税理士様、丁寧なご回答ありがとうございました。年末年始でドタバタしていたためご返信に気付かず申し訳ございません。当初受領の退職一時金のみなし勤続年数の計算方法やイデコへの退職金控除計算の考え方が大変よくわかりました。当初退職金控除残額は使えないのは残念ですが、イデコ分にも少なくはなりますが控除があり安心しました。詳細さらに検討するようにいたします。重ね重ねお礼が遅れたこと申し訳ございませんでした。草々
本投稿は、2023年12月19日 22時27分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。