年収一億円を超えると税負担が逆に減るメカニズムとは?
年収一億円を超えると税負担が逆に減るメカニズムとはどのようなものなのでしょうか?
税理士の回答

長谷川文男
所得の種類が変わることにより、税負担が減るイメージです。
所得が少ないと、個人事業主として活動します。
その結果、事業所得として課税を受けます。
ある程度、安定して収入を得るようになると、法人成りをする人がでできます。
個人がもらうお金は、給与所得として課税を受けます。
残ったお金は、法人税として課税を受けます。
ある程度までは、法人に所得を残さず、ほぼ給与として払うようにして、課税を受けますが、給与所得控除があるため節税になります。
さらに、規模拡大になると、役員報酬は多額となりますが、累進税率の緩和のため、法人に利益を残すようになります。
その利益を個人に環流(配当金の支払い)すれば、配当控除の適用になります。ただし、この段階では税負担が減るということはほとんどありません。
その後、会社も大きくなり株式公開、安定配当するようになります。
その後、経営者は引退します。
引退後は、配当をもらったり、株式を売却します。
配当は配当控除があり、給与所得より有利です。
株売却は、所得税15.315%、住民税5%で済むため税負担が減ります。
本当の高額所得者は、現経営者というより、以前の経営者だったりして給与所得より有利な所得が多くなり、税負担が減るイメージです。
本投稿は、2019年10月30日 20時18分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。