所得税について
お世話になります。
当方知識不足のため、失礼なご質問でしたら大変申し訳ございませんが、ご教授ください。
本業で年収450万円ほどの収入があります。
源泉徴収で「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を差し引くと194,00000円となりましたので、こちらが本業の課税所得だと思います。
この時点で所得税率は5%となり、源泉徴収されている所得税は97000円となりました。
これとは別に副業を今年より開始しまして、そちらの売上が900万円ほど、利益が400万円ほどになりましたので、本業と副業合わせて合算すると、594,0000円が課税所得になり、所得税率が20%になります。
所得税率が20%となると、新たに所得控除額が427,500円になり、計算し直すと本業の課税所得194,0000×20%=388,000の数字となりますが、こちらに所得控除を差し引くと+39,500円となると思いますが、合っていますでしょうか?
合わせて源泉徴収で既に970000が徴収済みのため、既に徴収された分と所得控除を差し引いた分と合わせて+136,500が発生すると思うのですが、こちらは副業の方で差し引いて計算して良いものですか?
言葉足らずで分かりづらくて申し訳ございません。
普通は本業と副業とで所得税の計算は、合わせて行うと思うのですが、別々で計算した場合に頭が混乱してしまうため、ご教授頂ければ幸いです。
よろしくお願い致します。
税理士の回答

米森まつ美
回答します
大変申し訳ございませんが、『所得税率が20%になると、新たに所得控除額が427,500円になる』という点について良く分かりません。
『所得税率が上がると、「所得控除額の効果(恩恵)が増える」』というご理解であれば、正しいと思います。
また、「追加納税額(136,500円)を副業の方で差し引く」とありましたが、「必要経費に計上する」という意味でしたら、所得税は必要経費に計上することはできません。
先の「所得控除額」に関する説明をします。
例えば(便宜上、課税金額と税率は一緒にしています。)
合計所得金額200-所得控除額100=課税所得金額100 の場合
税率ごとの税額は、5%なら100×5%=5 20%なら100×20%=20 ですが、合計所得と控除額だけをみますとこのように考えられます。
そうした場合、次のように計算できます。
5%の場合
合計所得金額 200×5%(10) - 所得控除額100×5%(5) = 5(税額)
20%の場合
合計所得金額 200×20%(40) - 所得控除額100×20%(20) =20(税額)
つまり、税率が高くなると効果として、「控除額」も高くなるという考え方が成り立ちます。
さて、簡単に所得税の課税の計算方法を説明します。
ご理解のとおり、所得税の計算は「全ての所得」を合計して税額を計算します。(一部分離課税のものは除く)
計算式としては
合計所得金額 - 人的控除額(所得控除額) =課税所得額
課税所得金額 × 税率等 × 102.1%(復興特別所得税)=年税額(所得税及び復興特別所得税の額)
年税額 - 源泉徴収税額 (- 中間納付額)=確定申告による納税額
このようになります。
貴方の場合の「合計所得金額」は、給与所得(源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」)と副業の利益を合計したものとなります。
合計所得金額から「人的控除(所得控除)」を差し引いた額が課税所得金額になります。
原則、源泉徴収票に記載された「所得控除の額の合計額」と同額になりますが、
① 扶養人数の変更があった
② 貴方や配偶者の所得金額によって、基礎控除額や配偶者(特別)控除額に変更があった
③ 医療費控除や寄付控除などがあった
場合等は金額に変更があります。
あとは計算式にのっとり、税額を計算することになりますので、別々に計算されることは、お勧めしません。
算出された税額 ー 源泉所得税に記載された税額 = 副業により負担が増えた税額 と考えることができます。
なお、先に説明した通り、所得税は必要経費に計上することはできません。
本投稿は、2021年09月22日 22時24分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。