法人税別表一の”決算確定の日”の疑問
別表一の決算確定の日について教えて下さい。
10月決算の法人です。
株主総会を決算日から2ヶ月以内に毎期行っています。
大体12月25日あたりに開催しているのですが、株主総会で
承認を経て法人税の申告をしています。
なので株主総会の日と法人税別表一の決算確定日は同一の日付になっています。
勿論、議事録の日付も株主総会開催日で作成しています。
一つ疑問に思っているのが税務申告と株主総会の期間です。
税務申告については決算日から2ヶ月以内に申告しますよね?
ただ、株主総会については決算日から3ヶ月以内となっています。
大体の会社さんは株主総会も2ヶ月以内に行なっているのが普通なのかなと。
もし弊社が通常、12月に行う株主総会を1月に行なった場合、別表一の決算確定日
はどうなるのでしょうか?
私の認識では株主総会で決算報告をおこなって承認を得る。
この時点で初めて決算が確定したのだという認識です。なので別表一の決算確定日
も承認を得た日にするものだと思っていました。
もし株主総会を3ヶ月目の1月に行なった場合、税務申告は2ヶ月以内に申告
する必要があるのに決算確定の日か決まっていないという事になりませんか?
仮に3ヶ月目の1月に株主総会を行う状況となった場合、税務申告書には確定の日を
テキトーに12月末日などにしておく。
ただ総会は1月に行なっている。これだと議事録の日付と申告書の決算確定日が
違うので、場合によっては総会が無効にならないのか?という疑問が湧いています。
決算確定の日とは、そもそも何なのかがわからなくて。
税務上の常識として知っておきたいので、ご教示宜しくお願い申し上げます。
税理士の回答
竹中公剛
もし弊社が通常、12月に行う株主総会を1月に行なった場合、別表一の決算確定日
はどうなるのでしょうか?
1月のその日です。12月中には、申告書を出せません。
私の認識では株主総会で決算報告をおこなって承認を得る。
この時点で初めて決算が確定したのだという認識です。なので別表一の決算確定日 も承認を得た日にするものだと思っていました。
その通りです。
もし株主総会を3ヶ月目の1月に行なった場合、税務申告は2ヶ月以内に申告 する必要があるのに決算確定の日か決まっていないという事になりませんか?
そうなります。申告書も出せません。期限後申告になります。
ので、そのような会社は、申告期限の延長の届け出を出しています。
ただ、延長の届け出を出している会社も、納税だけは、12月末、迄に納付します。
よろしくお願いいたします。
仮に3ヶ月目の1月に株主総会を行う状況となった場合、税務申告書には確定の日を
テキトーに12月末日などにしておく。
ただ総会は1月に行なっている。これだと議事録の日付と申告書の決算確定日が
違うので、場合によっては総会が無効にならないのか?という疑問が湧いています。
決算確定の日とは、そもそも何なのかがわからなくて。
税務上の常識として知っておきたいので、ご教示宜しくお願い申し上げます。
米森まつ美
税務申告については決算日から2ヶ月以内に申告しますよね?
ただ、株主総会については決算日から3ヶ月以内となっています。
⇒ 定款の定めにより、株主総会が事業年度終了後3カ月以内と定まっているため、事業年度終了後2カ月以内に申告ができない法人は、事前に「申告期限の延長の特例の申請書」を提出して申告期限を延長したうえで、株主総会後に確定申告を行うことができます。
そこで、申告が株主総会の前になることはありません。
法人税法上は確定申告は事業年度終了の後2カ月以内に、「確定した決算」を基に作成され、申告することとされています。
この「確定した」とは、株式会社であれば「株主総会により承認を受けた」ことを指しますので、株主総会の承認の日(議事録の日)以後に申告をすることになります。
一方、会社法では、会社の株主総会を各事業年度(計算期間)の終了後3カ月以内に行うことを求めています。
そこで、法人税法では「定款」で株主総会の開催を3カ月以内と定めている場合に限り、「申告期限の延長の特例」を申請することにより、会社法で定めた株主総会の期間内により「確定した決算」が期限内申告となるように調整をしています。
国税庁HPから、「申告期限の延長申請」にかかる手続きの説明を参考にしてください。https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/1554_12.htm
ご回答ありがとうございました。
やはり認識は間違っていなかったのですね。
現在、顧問契約している先生は、そんなところ誰も気にしていないから問題ないとの
事でした。仮に3ヶ月目で株主総会をするという事になれば、決算確定日を月末か
もしくは空白で提出します。との内容だったので、全く納得ができなくて・・・。
疑問が解けてスッキリしました!
米森まつ美
ベストアンサーをありがとうございます。
申告期限の延長は「定款に3カ月以内と定めている」場合に限り申請できますので、ご注意ください。
また、納付の期限は延長されず、申告時期に納税した時には元の申告期限から利子税(利息分)が課税されますので、前もって納税を済ますことになります。
蛇足ですが、申告期限の延長はあくまでも「法人税法上」の特例であるため消費税には申告期限の延長はありません。
消費税はもともと「預り金的性質の税金」であるため、取引自体が完了していれば、納税額は算出できるでしょう・・・という考え方となります。
蛇足の蛇足ですが
株主総会の日も申告提出の日も「大安」や「友引き」など、縁起のいい日を選んでいる法人さんもいらっしゃいます。
本投稿は、2025年10月29日 16時08分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







