年商1000万を超える場合の税金について
個人事業主として開業して今年で2年目です。
法人化はしていません。
今年度の後半、がんばれば今年中の年商が1000万円を超えるかなくらいのところにきているのですが
1000万を超えると消費税の支払いをするようになるというのを見ました。
それと同時に開業2年目までは消費税の課税は免除されるとの情報もありました。
免除をされるのは法人化していない個人事業主も対象でしょうか?
1000万を超えることで3年目から何かが変わってきますでしょうか?
よろしくお願いいたします。
税理士の回答

髙谷武司
個人事業主の場合、消費税の納税義務は、原則として、前々年(2年前)の売上高で判定されます。
そのため、当年度に課税売上高が1,000万円を超えた場合、2年後の2027年度に消費税の納税義務が発生することになります。
ありがとうございます。
そうなった場合は2027年の売上高の消費税を納めるということでしょうか?
また、今年度は超えて来年度が1000万円を下回った場合
2028年は消費税の納税はなくなるのでしょうか?
よろしくお願いいたします。

大中信哉
個人事業主の消費税の納税義務の免除には、原則的なルールと、それに対するいくつかの特例が存在します。
1. 原則的な免税ルール
個人事業主は、その年の前々年の課税売上高が1,000万円以下であれば、その年の消費税の納税義務が免除されます。これを「事業者免税点制度」と言います。
基準期間: 消費税の納税義務を判定する際の基準となる期間を指します。個人事業主の場合、原則としてその年の前々年(1月1日~12月31日)がこれにあたります。
例えば、2025年の消費税の納税義務があるかどうかは、2023年の課税売上高で判定されます。
開業初年度と2年目: 事業を始めたばかりの個人事業主は、開業初年度と翌年の2年間は、前々年の売上が存在しないため、原則として消費税の納税義務が免除されます。
2. 納税義務が免除されない「特例」
原則的な免税ルールを満たしていても、以下の特例に該当する場合は、消費税の納税義務が発生します。これは、急激に事業規模が拡大した事業者や、不当に免税の恩恵を受けることを防ぐための措置です。
(1) 特定期間の課税売上高による免税の特例
特定期間: 個人事業主の場合、その年の前年の1月1日から6月30日までの期間を指します。
特例内容: 基準期間(前々年)の課税売上高が1,000万円以下であっても、この特定期間の課税売上高、または給与等支払額の合計額が1,000万円を超えた場合、その年の消費税の納税義務が発生します。
この判定は、課税売上高と給与等支払額のいずれか一方のみで判定できます。つまり、どちらかが1,000万円を超えていなければ、その年の納税義務は免除されます。
(2) インボイス制度による免税の特例(例外)
2023年10月に開始されたインボイス制度により、免税事業者であっても「適格請求書発行事業者」として登録した場合は、基準期間の課税売上高にかかわらず、消費税の納税義務が発生します。
これは、インボイス(適格請求書)を発行するためには課税事業者である必要があるためです。取引先からインボイスを求められることが多い事業者は、免税事業者のままでいるか、課税事業者となるかを選択する必要が生じます。
※その他特例はいくつか有りますが代表的なものは上記2つです
2028年に関しましては特例に該当しなければ原則の基準期間で判断するため免税事業者になります。
わかりやすい説明をしていただき
ありがとうございます。
2026年に1000万を下回った場合には
消費税の納税義務がまた免除される。
前々年に1000万を超えていれば消費税の納税義務があると判定されるので
今年度1000万を超えると2027年に消費税の納税義務が発生するという事がわかりました。
その消費税というのは、2025年分の年商で判定をされて
2027年の売上の消費税分を納税するということでしょうか?
よろしくお願いいたします。

髙谷武司
>その消費税というのは、2025年分の年商で判定をされて
>2027年の売上の消費税分を納税するということでしょうか?
ご認識の通りです。
説明していただき本当にありがとうございました。
教えてくださったおかげで理解できました。
本投稿は、2025年09月07日 06時06分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。