「消費税還付」の仕組み・条件・手続きと税理士費用の相場のまとめ - 節税や実務に役立つ専門家が監修するハウツー - 税理士ドットコム

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貿易業や不動産業は必見!「消費税還付」の仕組み・条件・手続きと税理士費用の相場

消費税は、商品やサービスを消費する際に課される税金で、消費者が負担して事業者が納付する仕組みになっています。

この納付した消費税は、一定の条件を満たすと戻ってくることがあり、これを「消費税還付」といいます。なお、消費税還付の手続きは複雑なため、税理士に代行をしてもらうことが一般的です。

このページでは、消費税還付の仕組みや条件、税理士に消費税還付を頼んだときの報酬相場をご紹介いたします。

目次

消費税の仕組み

消費税還付について知る前に、消費税の仕組みについてご説明します。

消費税とは、商品やサービスの購入などの「消費」に対してかかる税金です。生産や流通などの各取引の中で課税されて、最終的には購入した消費者が負担することになっています。

事業者は、消費税申告により、消費者から預かった消費税を消費者の代わりに納付します。生産や流通などの各取引で二重三重と税がかからないような仕組みが取られていて、売上等で預かった消費税から、仕入れ等で預けた消費税を引いた額を納付します。

本則課税と簡易課税

消費税申告では、原則として、1事業年度で預かった消費税と納めた消費税のすべてを算出しなければなりません。このような基本的な計算方法を「本則課税」といいます。

しかし、すべての取引に係る消費税を計算するには大変な手間がかかります。そこで、基準期間(その年の前々事業年度)の売上が5000万円以下の小規模事業者は、「消費者から預かった消費税の合計 × みなし仕入率」で納めた消費税を求めることが認められています。これを「簡易課税」といいます。

例えば、課税売上3000万円(消費税240万円)でみなし仕入率が90%として計算すると、以下のように消費税が算出されます。

240万円(預かった消費税) ー 240万円 × 90%(みなし仕入率) = 24万円(納付額)

消費税還付の仕組みと還付されるケース

預かった消費税よりも預けた消費税が多いときに、その差額分を返してもらえるのが「消費税還付」です。

消費税還付が受けられるケースとは、仕入れや経費が多く赤字のときや設備投資や高額な支出をしたとき、輸出業を営んでいる事業者、などが挙げられます。

仕入れや経費が多く、赤字である

売り上げが不振だったり、会社の創業当初で赤字だった場合は、仕入や経費にかかった消費税が売上で預かった消費税を上回ることがあります。この場合は、消費税申告により還付の対象となります。

ただし、赤字=還付が受けれるとは限りません。

なぜなら、給料や保険料などの消費税の課税の対象とならないものもあるので、会計上では赤字でも、消費税は納税というケースがあるからです。

よって、赤字なら絶対に還付があるというわけではないので注意しましょう。

設備投資や高額な支出をした

例えば、太陽光発電などの大規模で高額な設備投資を行った場合や、不動産に多額の投資をしたという年は、納めた消費税の方が多くなる可能性があります。

数千万単位の高額投資であれば、数十万円〜数百万円もの消費税が還付されることもあります。

貿易業(輸出業)を営んでいる

消費税は国内のすべての商品やサービスに取引にかかるというのが原則です。

国外取引(輸出)は非課税となり、売上として預かる消費税は0%になります。しかし、仕入れには消費税がかかっているので、その分が還付の対象となります。

つまり、貿易業(輸出業)を営んでいる事業者は、還付の可能性が高いということです。

消費税還付がされないケース

先述したケースに当てはまる場合でも、「免税事業者」や「簡易課税」を選択している場合は、消費税還付が受けられないので注意が必要です。

課税事業者ではない(免税事業者)

消費税法により、消費税申告で還付を受けられるのは、「課税事業者」のみと定められています。つまり、消費税の納税義務を免除されている「免税事業者」は、条件を満たしても還付を受けることができません。

免税事業者の条件

  • 課税期間に係る「基準期間」と「特定期間」の売上が1000万円以下
  • 事業年度開始日に資本金の金額もしくは出資金の金額が1000万円未満

あらかじめ納める消費税の方が多くなりそう、とわかっている場合は、還付を受けるためにあえて課税事業者を選択すると有利になることもあります

なお、免税事業者が自ら課税事業者になる場合は、「消費税課税事業者選択届出書」を、適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに提出します。事業開始初年度という場合は、その事業年度中が期限です。

簡易課税を選択している

簡易課税で計算している場合は、消費税還付は基本的にありません。

なぜなら、業種によって違いますが、みなし仕入率は100%を超えることがないからです。ですから、実際に支払った消費税の額により、損をする場合も得をする場合も考えられます。

簡易課税制度の事業区分の表
事業区分みなし仕入率該当する事業
第一種事業90%卸売業(他の者から購入した商品をその性質、形状を変更しないで他の事業者に対して販売する事業)をいいます。
第二種事業80%小売業(他の者から購入した商品をその性質、形状を変更しないで販売する事業で第一種事業以外のもの)をいいます。
第三種事業70%農業、林業、漁業、鉱業、建設業、製造業(製造小売業を含みます。)、電気業、ガス業、熱供給業及び水道業をいい、第一種事業、第二種事業に該当するもの及び加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を除きます。
第四種事業60%

第一種事業、第二種事業、第三種事業、第五種事業及び第六種事業以外の事業をいい、具体的には、飲食店業などです。
なお、第三種事業から除かれる加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を行う事業も第四種事業となります。

第五種事業50%運輸通信業、金融・保険業※、サービス業(飲食店業に該当する事業を除きます。)をいい、第一種事業から第三種事業までの事業に該当する事業を除きます。
第六種事業40%不動産業※

※平成27年4月1日以後に開始する課税期間から、簡易課税制度のみなし仕入れ率について、従前の第四種事業のうち、金融業及び保険業を第五種事業とし、そのみなし仕入率を50%(従前60%)とするとともに、従前の第五種事業のうち、不動産業を第六種事業とし、そのみなし仕入率を40%(従前50%)とすることとされました。

参照:国税庁|No.6509 簡易課税制度の事業区分

消費税還付の手続きの方法

個人事業主であれば、課税期間の翌年の3月末日までに、以下の書類を所轄税務署長へ提出して、還付申請を行います。

  • 課税期間分の消費税および地方消費税の確定申告書
  • 付表2 課税売上割合・控除対象仕入税額等の計算書
  • 消費税の還付申告に関する明細書(個人事業者用)

法人であれば、課税期間の末日の翌日から2か月以内に以下の書類を所轄税務署長へ提出して、還付申請を行います。

  • 課税期間分の消費税および地方消費税の確定申告書
  • 付表2 課税売上割合・控除対象仕入税額等の計算書
  • 消費税の還付申告に関する明細書(法人用)

また、輸出業の場合は、輸出業の還付税額と国内向け事業の納付税額を「課税期間分の消費税および地方消費税の確定申告書」の中で同時申告する必要があります。これにより、還付税額と納付税額が相殺されて、その差額が還付もしくは納付されます。

課税期間短縮の特例

輸出専業、もしくは輸出比率が高い課税事業者は、税務署長に「消費税課税期間特例選択・変更届出書(第13号様式)」を提出すると、課税期間を1か月または3か月ごとに短縮することができます。

これにより、年間に12回もしくは4回の還付申請を行うことができます。仕入れに対する消費税の負担が大きいと感じる輸出業者は、この申請を行うとよいでしょう。なお、申請の際に用いた関係書類は、7年間保存する決まりになっています。

消費税還付の税理士報酬相場

このように、消費税にまつわる手続きは複雑なため、税理士に作業を代行してもらうことが一般的です。

税理士に支払う報酬は、成功報酬で還付金の20〜30%または30,000〜100,000円が相場です。また、決算申告料に込みというケースもあります。

事業規模や売上、税理士によっても異なるので、まずはいくつか見積もりをとって比較をしてみるとよいでしょう。

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